プロンプター (舞台芸術)
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プロンプターの必要性、すなわち舞台上で俳優が台詞等を失念する可能性は、演劇の誕生とともにあったと考えるのが自然である。ただし、古代ギリシャや古代ローマでの古典演劇では、誰がどのようにしてプロンプトを行っていたのかに関しての資料が乏しい。
舞台監督は通常上手(かみて)袖の部分に設けられた「プロンプト・コーナー」あるいは「プロンプト・デスク」と呼ばれる場所(劇場や演目の規模に応じて、文字通り単なる小机であることも、各種機材用のスペースであることもある)に位置し、照明・音響などの合図を行うとともに、俳優が台詞や動作を失念した場合にはその「きっかけ」を与えて助ける。
あくまで、俳優は脚本をきちんと覚えるのが絶対条件である。俳優がプロンプターを当てにしてしまうことで俳優が台詞を覚えなくなるなど堕落したり、いちいち台詞や所作がもたつくことでテンポやリズムが悪くなり、作品そのものの質も落ちてしまい観客や視聴者を退屈させてしまう等の悪い面がある。また、プロンプターの分の費用も嵩む。したがって、本来であればなるべくプロンプターは用いないことが望ましい。しかし、プロンプターの存在は役者にとって心理的に保険にもなる。現実の舞台公演では、演出上のさまざまな理由から脚本が朝令暮改でめまぐるしく書き換えられることがしばしばあり、そうした状況の中では、プロンプターは個々の俳優にとってのみならず、その公演全体にとっての「命綱」ともなりかねないからである。