マリー・ベル
From Wikipedia, the free encyclopedia
| マリー・ベル Marie Bell | |
|---|---|
|
1956年撮影 | |
| 本名 |
マリー・ジャンヌ・ブロン Marie-Jeanne Bellon |
| 生年月日 | 1900年12月23日 |
| 没年月日 | 1985年8月15日(84歳没) |
| 出生地 | ボルドー南郊、ベグル |
| 国籍 |
|
| 職業 | 女優 |
| 活動内容 | 演劇・映画 |
| 配偶者 |
ジャン・シュヴリエ (Jean Chevrier) |
| 主な作品 | |
|
| |
マリー・ベル(Marie Bell, 1900年12月23日 - 1985年8月15日)は、フランスの著名な舞台女優、映画女優、そして劇場支配人である。特に、ジャック・フェデー監督の『外人部隊』やジュリアン・デュヴィヴィエ監督の『舞踏会の手帖』といった映画作品を通じて日本でも知られる存在である。
マリー・ベルは1900年12月23日、ボルドー南郊のベグルに本名マリー=ジャンヌ・ベロンとして生まれた。彼女の父はアイルランド人であったため、幼少期はボルドーとイギリスを行き来して過ごした。
1913年、ダンサーとして活動していた際に、女優コロンナ・ロマノに勧められ、フランス国立演劇学校(コンセルヴァトワール)を目指したと伝えられている。1921年にコンセルヴァトワールをマドレーヌ・ルノーと共に首席で卒業し、揃ってコメディ・フランセーズの準座員(pensionnaire)となる。1926年には、アルフレッド・ド・ミュッセ作『若い娘は何を夢みるか』で共演した。1928年には同劇団の正座員(sociétaire)に昇格した。
1935年からはアンバサドゥール劇場(Théâtre des Ambassadeurs)の監督を務めた。第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領下では、フランス・レジスタンスに参加し、国民劇場戦線(Front national du théâtre)の9人の理事の一人として活動した。この功績により、シャルル・ド・ゴール大統領からレジオンドヌール勲章を授与されている。
コメディ・フランセーズでは、1941年にラシーヌ作『フェードル』のフェードル役、1943年にはポール・クローデル作『繻子の靴』のプルエーズ役を演じた。1944年のパリ解放後には、コメディ・フランセーズの運営委員会委員となった。1945年、同劇団の改革に異議を唱えて退団したが、1948年には名誉正座員(sociétaire honoraire)として復帰し、1954年まで定期的に舞台に立った。
1962年、62歳でジムナーズ座(Théâtre du Gymnase)の支配人となり、コメディ・フランセーズ時代からの当たり役である『フェードル』を同劇場でも上演した。アンドレ・マルローは、1965年に「マリー・ベルのフェードルを観ることは、フランスの本質を知るまたとない機会である」と激賞した。
1969年にはカンヌ国際映画祭の審査員を務めた。
1953年4月2日に、コメディ・フランセーズの正座員であった俳優ジャン・シュヴリエ(1915年 - 1975年12月13日没)と結婚した。夫妻は1968年に映画『フェードル』を制作している。
マリー・ベルは1985年8月14日、パリ西郊のヌイイ=シュル=セーヌで死去した。夫ジャン・シュヴリエと共にモナコの墓地に眠っている。彼女の死後、ジムナーズ座は「ジムナーズ・マリー・ベル」劇場と改称された。生涯で約40本の映画に出演している。
舞台の記録
マリー・ベルの演目は、古典から現代劇まで多岐にわたる。代表的な出演作品は以下の通りである。
- ウィリアム・シェイクスピア作『アントニーとクレオパトラ』
- ピエール・コルネイユ作『ル・シッド』
- モリエール作『人間嫌い』
- ジャン・ラシーヌ作『フェードル』
- ヴィクトル・ユーゴー作『ルイ・ブラス』
- アルフレッド・ド・ミュッセ作『若い娘は何を夢みるか』(À quoi rêvent les jeunes filles)
- アンリ・ベック作『鴉の群れ』(Les Corbeaux)
- エドモン・ロスタン作『シラノ・ド・ベルジュラック』
- ポール・クローデル作『繻子の靴』
- アンリ・ベルンスタン作『秘密』(Le Secret)
- ジャン・コクトー作『ルノーとアルミード』
- ジャン・アヌイ作『囚人ありき』(Y avait un prisonnier)
- ジャン・ジュネ作『バルコン』
出演した劇場には、コメディ・フランセーズ、制作座(La Théâtre de l'Œuvre)、アンバサドゥール劇場、マドレーヌ劇場(Théâtre de la Madeleine)、ジムナーズ座、サン=マロ演劇祭(Festival d'Art Dramatique de Saint-Malo)などがある。