Wikiwand AI

ルーシェの定理

From Wikipedia, the free encyclopedia

ルーシェの定理 (仏: Théorème de Rouché、英: Rouché's theorem)は、フランスの数学者であるウジェーヌ・ルーシェが1862年に発表した複素解析における定理であり、留数定理および偏角の原理と密接な関係がある。

定理の主張は、直観的にはやや意味がわかりにくいが、応用面ではかなり強力なツールであり、代数学の基本定理の証明もかなり簡単にできてしまう(後述)。

証明

を複素平面(ガウス平面)のある単連結な開集合(領域)、 をその境界 (ただし、連続曲線であるなど、十分に良い性質を持つものとする)、 を の閉包 (= ) とし、 および を 上で定数でない正則な複素関数で、上で、 を満たすとすれば、 内での と の零点の個数 (ただし位数nの零点はn個として数える)は一致する。

上では、 という条件から、 であり、

と書くことができる。 および は で極を持たないので偏角の原理 から の 内における零点の個数をnとすれば、

である。

ここで を、 で定義する。前述のように 上では であり、 および は 上で正則であるから、 は 上で正則である。従って による の像を とすれば、 も (連続曲線であるなど) 十分に良い性質を持った曲線である。

上の式の右辺第2項の積分を考えれば、

である。結局この式の値は を 上のある点を始点として に沿って一周した場合の増分になるが、 上では という条件から 上では は正であり、 は の分岐点である を一周しないので、その値は 0 である。従って、

が成り立ち、定理の主張のとおりとなる。

応用例

関連項目

参考文献

Related Articles

Timelines

Top Qs

Fact Checks