ヴィゼーの出自は明らかではないが、姓からポルトガルに起源を持つことが窺われる。フランチェスコ・コルベッタに師事したものと思われ、1680年頃にルイ14世の宮廷音楽家となった。1709年には宮廷歌手としての記録もあり、1719年には「王のギター教師」(maître de guitare du Roy)に指名されている。ジャン・ジャック・ルソーは、ヴィゼーが宮廷でヴィオールも奏していたと記している。
ヴィゼーは、『王に捧げるギターの書』(Livre de guitare dédié au roy, 1682年)および『ギターのための曲集』(Livre de piéces pour la guitare, 1686年)の2冊のギター曲集を出版しており、合わせて12の組曲が収録されている。また、テオルボおよびバロックリュートのための多くの組曲(大部分がセズネ手稿譜(Saizenay Ms.)に収録されている)のほか、器楽合奏曲も作曲している。本来は通奏低音用としての役割が主であるテオルボに対して書かれた、多数の独奏曲は、今日のテオルボ奏者にとって貴重なレパートリーとなっている。