ワイパアエースゾル

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ワイパアエースゾル(Wiper Ace Sol)は、大正製薬株式会社(法人としては現在の大正製薬ホールディングス株式会社)が製造販売していたエアゾール殺虫剤の商品名である。

「ワイパアエースゾル」と「大正殺虫ゾル」

従来のエアゾール式殺虫剤は、溶剤の石油臭と噴射ガスであるLPガス特有の硫黄臭を隠ぺいするために、強力な香料を配合しているのが一般的であった。室内で殺虫剤を使用したときに殺虫剤の臭気が残ってしまうのは、当時のエアゾール殺虫剤の特徴であったが、食堂や寝室などで使用した際に臭気がこもったり、鼻やのどを刺激する欠点もあった。1962年4月、上記のような「殺虫剤らしさ」を払拭し、日本ではじめての「無臭性」エアゾル殺虫剤として誕生したのがこの商品であった。製剤面においては、まず溶剤のケロシン(一級白灯油)をさらに精製し、LPガスは充てん時に脱臭カラムを通すことによって、噴射時には、ほぼ無臭化することに成功した。

1976年11月、長年使用してきた同社の殺虫剤ブランド「ワイパア」を、メーカーロイヤリティを生かすべく、段階的に「大正」ブランドに移行することを発表。「大正」ブランド第1号商品として、『大正殺虫ゾル』と名称変更された。その後、2000年に同社が捕殺虫剤事業から撤退したことにより、殺虫剤ブランドは期限付で他社に有償貸与されることとなり、『ワイパア殺虫ゾル』の名称でブランドが復活。製造を小池化学、販売を白元が行なっていた。

しかし、販売元の白元が2014年に民事再生法を申請し経営破綻した際、事業譲渡会社として設立された白元アースには継承されず、親会社のアース製薬のオリジナルである『アースジェット』に集約され、『ワイパア殺虫ゾル』は販売終了となった。

製品の歴史

  • 1962年4月 - 「ワイパアエースゾル」発売。広告タレントに乙羽信子を起用。
  • 1969年1月 - 押しボタンとキャップを一体化したワンタッチキャップを採用。
  • 1972年5月 - 噴射助剤の塩化ビニールガスが発癌成分となるため使用禁止となり、これをフロンに変更する。のちにはノンフロン化もされた。
  • 1975年3月 - 速効性に優れたフタルスリンに、致死成分レスメトリンを加え処方を強化。
  • 1975年11月 - 「大正殺虫ゾル」に名称変更。
  • 1978年3月 - 450mlロング缶登場。「ニオイの残らない」を缶に表示し、一貫して「キキメと無臭」をアピール。
  • 1981年3月 - 「ハエ・蚊用」のイラストを入れ、商品の専門性を訴求。
  • 1986年1月 - 処方が強化され「大正殺虫ゾルF」となる。d-T80-フタルスリンを配合し、速効性が向上した。
  • 1997年12月 - フェニトロチオンマイクロカプセル配合第3世代ゴキブリ誘引殺虫剤「ワイパア」(のちの「ゴキブリワイパア」)発売。これにより「ワイパア」ブランドが復活する。以後、2000年3月まで「ワイパア」は主にゴキブリ用殺虫剤や捕獲器のブランドとして用いられた。
  • 2000年4月 - 殺虫剤事業からの撤退により、以降商標貸与先の白元から「ワイパア殺虫ゾル」として発売。
  • 2001年3月 - 白元から4倍噴射タイプ「ワイパア 4倍噴射」(販売名:ワイパア エースゾル)発売。ボタンを軽く押せば通常噴射、カチッと手応えあるまで押し込むと4倍噴射する。内容液もベタつきを抑えた新処方となった。「ワイパアエースゾル」の名称が本品の販売名として復活する。通常噴射タイプ「ワイパア殺虫ゾル」も併売。
  • 2014年10月 - 販売元の白元が経営破綻。事業譲渡会社の白元アースには継承されず、14年間続いた「ワイパア」ブランドの殺虫剤も生産を終了し、親会社のアース製薬によって「アースジェット」に集約。同時にゴキブリ誘引殺虫剤「ゴキブリワイパア」もアース製薬オリジナルの「ブラックキャップ」に集約。なお、シリーズ品であった殺蛆剤「ワイパアゼット」(大正製薬時代の「リゾ」から続くロングセラー商品)に関しては、「芳香うじ殺しゼット」と改称された上で白元アースに承継された。

製品の概要

歴代広告タレント

大正ゾルシリーズ(アース製薬に集約された商品も含む)

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