複素対数関数 log z は、一つの複素数 z を以下を満たす複素数 w に移す関数である。

例えば、
の値を計算しようとすると、以下の方程式を満たす解として w を求めることになる。

オイラーの公式から、
が一つの解であることは明らかであるが、解はそれだけでない。
関数の引数とした点
の複素平面上での位置を考えると、解が複数あることが分かる。
から反時計回りに
ラジアンだけ回転した点が
になるが、ここからさらに
回転すると、また
になる。したがって
も
の値であると考えることができ、また
だけでなく、その整数倍を加えたものはすべて、この関数の値と考えることができる。
しかし実数関数の場合と比較すると、これには違和感がある。つまり
の値は一意に定まらない、ということである。log z は、k を任意の整数として

と書ける。k の値は分岐点として知られ、多価関数が一価になる点を決めることになる。
ここで k = 0 に相当する分枝を主枝(英語版)、この主枝において関数が取る値を主値と呼ぶ。