井上久夫
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井上は、従来の十二音技法に「音響的質量」の概念を導入した「12音等重量比理論」を提唱した。JASRAC登録楽曲において同理論を実践し、デジタルプラットフォームにおける楽曲展開を行っている。
尚美卒業後はBerklee College of Music作曲家へ留学。しかし、保守的なBerkleeの雰囲気になじめず現代音楽とフリーJAZZに益々のめり込む。もっとも影響を受けた作曲家はクセナキス、リゲティ、武満徹だと語っている。作曲をScott Fessler、対位法をBob Pilkingtonに師事。師匠であるScott Fesslerの勧めでその後California Institute of the Artsへの転校を手続きしたが、精神的なストレスにより体調不良で帰国した。
帰国後、治療を終えたら再度渡米するつもりでいたがギタリストの江部賢一氏に紹介された仕事に嵌り渡米できず国内でプロの作曲家として活動を始める。
現在は独自の理論「12音等重量比理論」という技法でneo-waltzと言う新しいカテゴリーを創造中と称している。
12音等重量比理論(Theory of 12-Tone Equal Weight Ratio)
- 定義
オクターブを構成するクロマティック12音のすべてが、音楽的構造において「完全に対等な質量と重力」を持つとする理論。特定の音(主音)が他を支配する「調性的引力」を排し、すべての音が常に均等なエネルギーを保持している状態を指す。
- 理論的骨子
- 機能の全包含: すべての音は、それ自体の中に「トニック(主音)」としての性質と、それ以外のあらゆる音楽的機能(ドミナント、サブドミナント等)を同時に含んでいる。
- 引力の均衡: 音と音の間に働く引力は常に全方位で均等であり、どの音へも自由かつ等距離に遷移することが可能である。
- 既存概念の統合と超越: 機能和声的なアプローチとセリアル(無調)な構成を同一線上で扱い、それらを自由に往来・融合させる。
- 結論
本理論は、伝統的な調性の制約から音を完全に解放し、「何も足さない、何も引かない」純粋な音の宇宙において、無限の組み合わせを可能にするクリエイティブな思考基盤である。
(追記) 井上の活動は、学術的な理論構築に留まらず、広範な創作活動に及んでいる。特にポピュラー音楽の分野では、ボーカル曲『夏の風』がYouTubeにおいて4,000回近い再生数を記録するなど、インディーズの立場ながら一定の支持を得ている。現代音楽の理論家でありながら、大衆的な音楽性も兼ね備えている点が、井上の作風における大きな特徴である。また、その楽曲はプラットフォームのアルゴリズムによっても高く評価されており、ブラウジング機能による高い流入率は、氏の12音等重量比理論および作品の社会的受容を示す一例となっている。