佐々木昭夫 (工学者)
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研究歴
研究内容は混晶半導体の物理と光デバイス。
- 混晶半導体研究の先駆者
- AlxGa1-xAs、GaAs1-xPx 等では、構成比率xは可変であり、構成半導体のAlAs、GaAs、GaP の性質は保存されており、さらに元素配列に不規則の存在が考えられる。こうした事柄はAlAs、GaAs、GaP、ZnSiP2等の化合物半導体と全く異なるものであり、新しい範疇の半導体とすることを学会等で啓蒙を行い(科研費特定研究混晶エレクトロニクス)、「混晶半導体」と名付けることを提唱した。当初、専門家から異論が唱えられていたが、現在、周知され専門書、教科書にも用いられている。その後、不規則性の存在を示す理論的研究を行った。その内容は、米国大学院の教科書に紹介されている (A. Rockett, The Materials Science of Semiconductors, Springer)。
- 不規則超格子の研究
- ミクロの原子配列がマクロの新しい特性を創出することを、超格子の層幅、層電位を不規則にすることにより、発光特性の増大することを示した(三菱財団研究助成)。これは、人工によるAnderson Localizationの実現と考えられている。
- 量子ドットの先駆的研究
- GaAs上にInAsを成長させた時にできる凸状の性質を調べ、量子ドットに使用できることを提唱する(結晶成長学会論文賞)。
- 光、電子デバイスの直接集積による新デバイスの研究
- ホトトランジスタと発光ダイオードを集積し光増幅機能素子を作製した(電子情報通信学会業績賞)。
- 液晶大形表示の研究
- レーザ書込みにより、液晶分子の規則、不規則配列を利用した大形ディスプレイの実演を行った。
- シンポジュームの設立
- 電子材料シンポジウム (Electronic Materials Symposium, EMS) を設立し、EMS賞を設けた。2019年現在で38回の開催。電子材料関係者に広く討論の場を提供し、若手人材育成に貢献してきた。EMS賞は若手研究者の奨励となっている。
略歴
- 1951年4月 - 京都大学工学部電気工学科に入学。
- 1955年3月 - 京都大学工学部電気工学科卒業。
- 1957年3月 - 京都大学大学院工学研究科電気工学専攻修了。
- 神戸工業(現デンソーテン)に入社。
- 1963年2月 - 米国カリフォルニア大学バークレー校電気工学博士課程入学。
- 1966年1月 - カリフォルニア大学バークレー校 Ph.D.。
- 1966年3月 - 京都大学工学部助手。
- 1967年4月 - 京都大学工学部助教授。
- 1970年4月 - 福井大学非常勤講師、20年間、講義26回。
- 1976年3月 - 京都大学工学博士。
- 1977年1月 - 京都大学工学部教授、電気工学科電気応用工学講座担任。
- 1985年7~12月 - 英国シェフィールド大学客員上級研究員。
- 1996年3月 - 京都大学を定年退官。同大名誉教授。
- 1996年4月 - 大阪電気通信大学工学部教授。図書館長、エレクトロニクス基礎研究所長。
- 1997年3~8月 - 米国ユタ大学Clyde講座招聘教授。
- 2003年3月 - 大阪電気通信大学定年退職、同大名誉教授。
賞歴
- 1985年 - 米国情報表示学会長表彰
- 1987年 - 電子情報通信学会業績賞「光増幅機能素子の研究」
- 1988年 - Society for Information Display Fellow
- 1989年 - 米国情報表示学会長表彰
- 1996年 - 日本結晶成長学会第13回論文賞「InAs/GaAsヘテロエピタキシャル成長」
- 1997年 - W.W.Clyde Chair Award
- 2001年 - 電気学会業績賞
- 2011年 - 応用物理学会第3回化合物半導体エレクトロニクス業績賞(赤﨑勇賞)「III-V族半導体における規則性、不規則性の究明とその応用に関する研究」
- 2019年 - 第19回応用物理学会業績賞(教育業績)『新学術分野「混晶エレクトロにクス」の創成と若手人材育成への貢献』