分子蒸留装置は、薄膜蒸発器及び分子蒸留器からなる。両器は、ターボ分子ポンプまたは拡散ポンプを用いる高真空の系に設置される。薄膜蒸発器は高速で回転する円盤を用いる事が多い。円盤の中心に連続的に供給された液状原料は、円盤面で遠心応力を受け、薄い膜状になりつつ周囲に拡散し、液深度による分子同士の絡み合いが少ない状態となる。この時、円盤が加熱された状態であれば、容易に気化する低分子成分だけでなく、通常では気化しない高分子も気化する。
このようにして次々と分子量の小さい化学種から気化による分別が行われ、それでも気化しなかった高分子成分が最後に残り、円盤の端から円周上に設けられた受け皿に注がれる構造となっている。揮発した成分は冷却面に衝突し液体へと相転移し、所定の経路を伝ってタンクへと貯められる一方、気化しなかった成分も受け皿より別のタンクへと導かれる。