加味逍遙散
漢方処方の一つ
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効果・効能
組成
局方収載
出典

加味逍遙散の出典にとしては、『和剤局方』[† 2]、『女科撮要』[† 3]、『内科摘要』[† 4]、『万病回春』[† 5]など諸説ある[2]。 中国北宋代の『和剤局方』にはその婦人諸病門に「逍遙散」が収載されているが、「加味逍遙散」の記述は見られない。「逍遙散」の初出はこの『和剤局方』であると考えられており、現在の「加味逍遙散」の構成生薬のうち山梔子と牡丹皮を含まない8味からなる処方であり「加味逍遙散」の原方である。「加味逍遙散」との名称は明中期の薛己(セツキ:薛立斎とも)の撰述による『女科撮要』、『内科摘要』(嘉靖年間1529年)に初めてみられ、この2出典にて構成生薬に山梔子と牡丹皮が加えられているが、生姜と薄荷葉を含まない8味の構成となっている。『女科撮要』、『内科摘要』以外の『薛氏医案』[6][† 6]では、『明医雑著』[7]の附方に収載の「加味逍遙散」で生姜は含まれているが、薄荷葉はやはり含まれていない。現在と同じ10味の処方構成としては、龔延賢の撰述による『万病回春』(明の万暦年間1587年)にその記述が初めてみられる。以上のような医史学的考察を行った小山は、本方のように複雑な過程を経て完成に至った場合、出典を一つに絞るのではなく全てが出典の一部をなすと考えるべきであり、『和剤局方』、『薛氏医案』、『万病回春』を出典とすべきであると述べている[2]。
処方名
「逍遙散」に山梔子と牡丹皮を加味したという意であるが[1]、「逍遙散」とは逍遙翺翔(しょうようこうしょう:フラフラ飛び廻る様な)として定まらない愁訴を治すとの意味である[8]。
慎重投与
- 著しく胃腸の虚弱な患者
- 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者
相互作用
併用注意
- カンゾウ含有製剤
- グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
副作用
薬効・薬理
動物実験
- 更年期障害モデル(卵巣摘出)マウスに加味逍遙散を経口投与したところ、ストレス負荷によるペントバルビタールナトリウム誘発睡眠時間の短縮が抑制された[9]。
- 更年期障害モデル(卵巣摘出)ラットに加味逍遙散を経口投与したところ、性腺刺激ホルモン放出ホルモン (LH-RH)による皮膚温上昇が抑制された[10]。
- 更年期障害モデル(卵巣摘出)ラットに加味逍遙散を経口前投与したところ、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRF)脳室内投与による自発運動亢進が抑制された[11]。
関連処方
- 逍遙散
- 加味逍遙散合四物湯
関連項目
脚注
- 『中医処方解説』(伊藤良、山本巖監修、神戸中医学研究会編著『中医処方解説』医歯薬出版、1984年、p217)では『内科摘要』
- 『図説東洋医学湯液編1:薬方解説』(山田光胤、橋本竹二郎『図説東洋医学湯液編1:薬方解説』学習研究社、1984年、p167、ISBN 4-05-004724-1)では『万病回春』
- 『薛氏医案』は、薛己による『内科摘要』、『女科撮要』、『保嬰粋要』、『保嬰金鏡録』、『原機啓微』、『口歯類要』、『正體類要』、『外科枢要』、『癘瘍機要』、『明医雑著』、『婦人良方』、『敖氏傷寒金鏡録』、『銭氏小児直訣』、『保嬰撮要』、『外科精要』、『小児痘疹方論』の16著作を集めた著作集(杵渕彰「薛己の「内科摘要」について1」『月刊漢方療法』1997年、1巻、1号、p52)