弁護側は裁判で被告が第四腰椎カリエスを患い、後遺症で腰椎部がほとんど動かず、右股関節、右膝関節部分も屈曲制限があるなど犯行が不可能であることを主張した。自白についても接見禁止の中、長時間にわたる取り調べをされたとして任意性がないとして証拠能力を否定した。また、二か所の銀行から預金を下ろしているにもかかわらず、一か所の銀行の預金しか強奪していないこと、被害者を被告人が乗せたまま運転をしていたなど検察の起訴事実を不自然、不合理な行動だと主張した。
この事件は被告人が着用していた着衣から車内に多数の血痕があり返り血を浴びたと見られるのにルミノール反応が検出されず、凶器が発見されないなど物的証拠に乏しく、唯一ともいえる物的証拠の足跡の鑑定についても鑑定結果に重大な誤りがあるという指摘がなされ、疑問が生じた。自白調書しか主だった証拠はなかった。
1978年(昭和53年)5月22日に津地裁四日市支部は強盗殺人について無罪判決を下した。別件の詐欺罪についてのみ懲役八月・執行猶予一年とした。判決では自白調書の証拠能力を否定した。検察は控訴を断念して無罪判決が確定した。