阿毘達磨大毘婆沙論
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概要
本論は説一切有部の教説をまとめたとされる『発智論』に対する浩瀚な注釈書である。内容は詩を始めとして様々で、現存する仏典としては最も長い。
玄奘の伝える伝説によれば、カニシカ王がカシミールで主宰した結集の際の論蔵であるとされるが、定かではない。
本論は、玄奘訳の『阿毘逹磨大毘婆沙論』に対応するサンスクリット写本断片が一部発見されているものの、完全な梵本や蔵本は発見されていない。それに対して漢訳においては玄奘による漢訳200巻(「新訳」と略称する)をはじめ、浮陀跋摩による漢訳60巻(「旧訳」と略称する)、僧伽跋澄による漢訳14巻(『鞞婆沙』と略称する)が存在する。旧来、これらは同本異訳と見なされていたが、其に対して近年の研究では之らを異本別訳と捉える傾向にある。