家父の気がかり

フランツ・カフカの小説 From Wikipedia, the free encyclopedia

家父の気がかり」(かふのきがかり、Die Sorge des Hausvaters)は、フランツ・カフカの短編小説。1917年執筆。1919年『自衛』誌に掲載され、1920年に作品集『田舎医者』に収められた。虫とも動物ともつかない奇妙な生き物「オドラデク」をめぐるごく短い作品。

概要 家父の気がかり Die Sorge des Hausvaters, 作者 ...
家父の気がかり
Die Sorge des Hausvaters
作者 フランツ・カフカ
ドイツの旗 ドイツ国
言語 ドイツ語
ジャンル 短編小説
発表形態 雑誌掲載
初出情報
初出 『自衛』1919年
刊本情報
収録 『田舎医師』
出版元 クルト・ヴォルフ社
出版年月日 1920年
日本語訳
訳者 池内紀
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内容

この作品は「オドラデク」に対する語り手の思案を描いている。「オドラデク」の名前は一説によるとスラヴ語であり、また別の説によればスラヴ語の影響を受けたドイツ語であるという。その形は、一見すると平たい星型の糸巻きのようで、実際その周りには古い糸が巻き付いている。そして星型の中央から棒が突き出ていて、さらにその棒と直角に小さな棒が付いている。オドラデクはこの棒と星型の突起のひとつを足にして立っているのである。オドラデクは神出鬼没で、家の中のあちこちで現れ、そうかと思うと何ヶ月も姿を見せなかったりする。名前を尋ねてみると「オドラデク」だと言い、住処を尋ねると「わからない」と答える。そうしてかさこそと笑い声を立てる。語り手は自分が死んだあと、孫子の代にまでこのオドラデクが生きているのかと考え、複雑な気持ちを抱く。

影響

室井光広芥川賞受賞作『おどるでく』(1994年)は「オドラデク」をモチーフの一つとしている。

日本語訳

収録されている書籍名を記す。

  • 吉田仙太郎訳「家父の心配」 『田舎医者』高科書店〈カフカ自撰小品集 2〉1993年5月。NCID BN09090664 に所収
  • 浅井健二郎訳「家父の心配」 平野嘉彦編『異形/寓意』筑摩書房〈ちくま文庫 カフカ・セレクション Ⅲ〉2008年11月。NCID BA87848469 に所収。
  • 多和田葉子訳「お父さんは心配なんだよ」 多和田葉子編『カフカ』集英社〈集英社文庫ヘリテージシリーズ ポケットマスターピース01〉2015年10月。NCID BB19856788ISBN 9784087610345 に所収。 
  • 酒寄進一訳「家父の気がかり」 『雑種 カフカ ショートセレクション』理論社〈世界ショートセレクション 9〉2018年8月。NCID BB27168394ISBN 9784652202470 に所収
  • 丘沢静也訳「家父の心配」 『ブレシアの飛行機、バケツの騎士』光文社〈光文社古典新訳文庫〉2025年10月。NCID BD13532143ISBN 9784334107918 に所収
  • 池内紀訳 『カフカ小説全集 変身ほか』 白水社、2001年
  • 『決定版 カフカ短編集』 頭木弘樹編、新潮文庫、2024年※
※は電子書籍も刊

外部リンク

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