家父の気がかり
フランツ・カフカの小説
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内容
この作品は「オドラデク」に対する語り手の思案を描いている。「オドラデク」の名前は一説によるとスラヴ語であり、また別の説によればスラヴ語の影響を受けたドイツ語であるという。その形は、一見すると平たい星型の糸巻きのようで、実際その周りには古い糸が巻き付いている。そして星型の中央から棒が突き出ていて、さらにその棒と直角に小さな棒が付いている。オドラデクはこの棒と星型の突起のひとつを足にして立っているのである。オドラデクは神出鬼没で、家の中のあちこちで現れ、そうかと思うと何ヶ月も姿を見せなかったりする。名前を尋ねてみると「オドラデク」だと言い、住処を尋ねると「わからない」と答える。そうしてかさこそと笑い声を立てる。語り手は自分が死んだあと、孫子の代にまでこのオドラデクが生きているのかと考え、複雑な気持ちを抱く。
影響
日本語訳
収録されている書籍名を記す。
- 手塚富雄訳「家父の心配」 『變身、流刑地にて、支那の長城、觀察 (他三十八篇)』新潮社〈マックス・ブロート編 カフカ全集 3〉1953年7月。NCID BN01043831、DOI 10.11501/1695893 に所収
- 原田義人訳「家長の心配」 『カフカ』筑摩書房〈世界文學大系 58〉1960年4月。NCID BN01869434 に所収
- 本野亨一訳「父の心配」 『ある流刑地の話』角川書店〈角川文庫〉1963年9月。NCID BA49681256 に所収
- 本野亨一訳「父の心配」 『ある流刑地の話』KADOKAWA〈角川文庫〉1992年12月。ISBN 9784042083030 に所収
- 城山良彦訳「家父の心配」 『城、ある戦いの記録、田舎医者、断食芸人、巣穴』集英社〈世界文学全集 : 20世紀の文学 8〉1966年10月。NCID BN04081597、国立国会図書館デジタルコレクション に所収
- 高安国世訳「家長の心配」 『変身、判決、ほか』講談社〈世界文学ライブラリー 24〉1971年10月。NCID BA31381922、DOI 10.11501/12445040 に所収
- 円子修平訳「父の気がかり」 『変身、流刑地にて』新潮社〈決定版 カフカ全集 1〉1980年11月。NCID BN00281186、ISBN 4106811138
- 池内紀訳「父の気がかり」 『カフカ短篇集』岩波書店〈岩波文庫〉1987年1月。NCID BN00938495、ISBN 4003243838 に所収。※
- 池内紀訳「父の気がかり」 『迷宮の箱』筑摩書房〈澁澤龍彦文学館 10〉1990年9月。NCID BN05390065、ISBN 448020010X に所収
- 池内紀訳「父の気がかり」 『妖怪』国書刊行会〈書物の王国 18〉1999年5月。NCID BA41541162、ISBN 978-4-336-04018-3 に所収
- 池内紀訳「家父の気がかり」 『断食芸人』白水社〈白水Uブックス カフカ・コレクション〉2006年8月。NCID BA78012908、ISBN 9784560071571 に所収 - 新書判
- 吉田仙太郎訳「家父の心配」 『田舎医者』高科書店〈カフカ自撰小品集 2〉1993年5月。NCID BN09090664 に所収
- 浅井健二郎訳「家父の心配」 平野嘉彦編『異形/寓意』筑摩書房〈ちくま文庫 カフカ・セレクション Ⅲ〉2008年11月。NCID BA87848469 に所収。
- 多和田葉子訳「お父さんは心配なんだよ」 多和田葉子編『カフカ』集英社〈集英社文庫ヘリテージシリーズ ポケットマスターピース01〉2015年10月。NCID BB19856788、ISBN 9784087610345 に所収。
- 酒寄進一訳「家父の気がかり」 『雑種 カフカ ショートセレクション』理論社〈世界ショートセレクション 9〉2018年8月。NCID BB27168394、ISBN 9784652202470 に所収
- 丘沢静也訳「家父の心配」 『ブレシアの飛行機、バケツの騎士』光文社〈光文社古典新訳文庫〉2025年10月。NCID BD13532143、ISBN 9784334107918 に所収
- 池内紀訳 『カフカ小説全集 変身ほか』 白水社、2001年
- 『決定版 カフカ短編集』 頭木弘樹編、新潮文庫、2024年※
- ※は電子書籍も刊
外部リンク
- 「家父の気がかり」原文(プロジェクト・グーテンベルク)
- 「家父の気がかり」原文(Zeno.org)
- 『家のあるじとして気になること』:新字新仮名 - 青空文庫(大久保ゆう訳)
- 『家長の心配』:旧字旧仮名 - 青空文庫(原田義人訳)