小教理問答書
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概要

農民戦争で疲弊した教会を再建するために、ザクセン選帝侯フリードリヒ3世の命により1526年から1529年にかけてルターやメランヒトンら神学者と法律家から成る委員会がザクセン領内の教会を巡視した。その結果、領民ばかりか牧師達までが聖書や教理について理解不足であることが判明し、ルターは平易な言葉遣いによる教理の解説書の必要性を感じた[1][2]。
巡視旅行から帰ったルターはただちにに筆を執り、1529年に二つの教理問答書を書き上げた。一つは牧師達のための『大教理問答書』であり、もう一方は一家の主人がその家族に教えるための『小教理問答書』であった[3]。
「教理問答(カテキズム)」とは、伝統的に民衆に対して洗礼準備としてキリスト教の信仰を教育するためのテキストであるが、本書はカルヴァンの『ジュネーヴ教会信仰問答』など他教派のものとは性格を異にしており、問答のほとんどが「これは何ですか(Was ist das?)」という単純な問いかけから始まる「幼い子供の質問に父親が答えて教える」形式となっている[4]。