問題点としては、まず第一に温度依存性が無視できないことが挙げられる。感圧塗料による計測時は、温度依存性を補正するために模型表面の温度センシングが必要になるのが現状である。このため、感温塗料との塗り分けによって計測されることが多い。ただし感温塗料との塗り分けを行う場合、塗り分けの境界線におけるデータが得られないことに留意する必要がある(また、感圧塗料の温度依存性は、感圧色素・下地剤(バインダ)によっても変化することを注記しておく)。
第二に、時間応答性が充分でないという問題点がある。下地剤(バインダ)にはポリマが利用されることが多いが、この場合は応答時間が長いために非定常現象を捕捉できない。このため、これまでに様々なバインダが応答性改善のために用いられてきている。特に旧NAL(航空技術研究所、現JAXA)によって提案されたAA-PSP(Anodized Aluminum PSP)はμsecオーダの応答性を持つため、時間応答性という問題点の解消を期待されている。
また第三の問題点としては、限界精度が0.1 - 0.5kPa程度であるので微小な圧力変化の測定では十分な精度の計測結果を得られないことが挙げられる。流速30メートル毎秒(108キロメートル毎時)程度であれば、ある程度の信頼性を持った計測結果が得られるという報告はあるものの、それ以下の流速では感圧塗料を用いた計測は検討課題である。また酸素との反応を利用しているため、現状としては気体中の物体に対する適用がメインである。