洞毛
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概要
起源は古く、ペルム紀の地層から出土した、哺乳類の祖である初期獣弓類の化石に洞毛の痕跡が認められる。
基本的な構造は体毛と同じである。ただし、毛包に海綿体様組織があり、そこに血液が流入して静脈洞を形成している。これが洞毛の名の由来である。洞毛の感覚は三叉神経によって伝達され、洞毛の運動は顔面神経が司っている。神経の数は体毛の数十倍で、接触を鋭敏に感じることができる。また、毛根部には横紋筋がある。洞毛の配列は変化しにくいので、ライオンなどでは個体識別に使われる。
食肉類・齧歯類・海牛類で特に発達している。通常、口吻に生えているが、ネコでは目の上、顔の横、前肢の関節付近の裏側にも生えている。ジャコウネズミやキツネザルでは手根部に生えているなど、顔以外の部分に生えることもある。
英語ではvibrissa(ヴァイブリッサ)(複数形 vibrissae(ヴァイブリッシー))だが、ヒトの髯(ほおひげ)と同じwhisker(ホイスカー、ウィスカー)とも呼ぶ。針状の金属単結晶をウィスカーと呼ぶのは、洞毛に喩えたものである。
哺乳類だが洞毛ではないヒゲ
参考文献
- 犬塚即久 『「退化」の進化学』講談社、2006年、ISBN 4-06-257537-X。