ヒルベルト空間 H 上の有界作用素 A が準正規であるとは、

即ち、A が A∗A と可換となるときに言う。
任意の正規作用素は準正規である。
A の極分解を A = UP とするとき、A が準正規ならば UP = PU が成り立つ。これを見るために、極分解の正因子 P が A∗A のただ一つの正の平方根 (A∗A)½ の形に書けることに注意しよう。準正規性は A が A∗A と可換となることであり、自己随伴作用素に対する連続汎函数計算の帰結として A が P = (A∗A)½ と可換であること、すなわち

が導かれ、ひとまず P の値域上で UP = PU となることがわかる。さて h ∈ H が P の値域に属するならば明らかに UPh = 0 だが、PUh = 0 も同様に成り立つことが U が P の値域の閉包で定義される部分等長作用素であることから言える。然らば、P の自己随伴性により H は P の像と核との直和となることと合わせて H の全域において UP = PU なることが確定する。
逆に、UP = PU なることが確かめられれば A は準正規でなくてはならない。従って、作用素 A が準正規であることと、その極分解において UP = PU が成り立つこととは同値である。
ヒルベルト空間 H が有限次元のとき、任意の準正規作用素 A は正規になる。これは実際、有限次元ならば極分解 A = UP において部分等長作用素 U はユニタリに取れるから、

となることにより確かめられる。
一般には、部分等長作用素がユニタリ作用素に拡張できるとは限らないから、従って準正規作用素も必ずしも正規とはならない。例えば、片側ずらし作用素(英語版) T は T∗T が恒等作用素となるから準正規だが、T は明らかに正規でない。