王溥がまだ仕官していなかったころ、母の葉氏を連れて兵乱を避けて貴渓に逃れた。しかし乱のために母と離れ離れになり、18年が経った。ときに母が所在を告げる夢を見たため、王溥は帰省して墓参りしたいと洪武帝に言上した。帝に許可され、礼官に命じて祭物も持たされた。王溥は兵士を率いて貴渓に赴き捜索したが、母の手がかりを得ることができず、昼夜に号泣した。住人の呉海が「夫人は賊に迫られて、井戸の中に身を投げて死にました」と証言した。王溥が井戸にたどりつくと、1匹の鼠が井戸から出てきて、王溥の懐中に飛び込み、引き返して再び井戸の中に入っていった。その井戸を浚って捜索すると、母の遺体がそこにあった。王溥は悲しみに堪えず、遺体を棺に収容すると、その地に葬らせた。