秩序守護者
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秩序守護者(ピースメーカー)は、榊一郎の小説『スクラップド・プリンセス』に登場する架空の兵器。
アニメ版と小説版では設定に多少の違いがあるが、以下は小説版の内容を基本とする。
マウゼル教において崇められている「神の御使い」。教会の教義の中では、主神マウゼルに従い魔王ブラウニンと戦ったとされ、世界の秩序を乱す者に制裁を加える、世界の平和の守護者とされていた。
その正体は、竜機神(ドラグーン)と同じ、約5000年前、人類側の対HI(異種知性体:Heterogenous Intelligence)戦闘を担っていたブラウニン機関に作られた「汎環境邀撃型自由塑形兵器(All Round Free Forming Intercepter)」の5番目のモデル(M5)、戦天使(ヴァルキリィ)。「All Round Free Forming Intercepter」の頭文字をとって「ARFFI(アーフィ)」と呼称されるシリーズの一部である。
戦天使(ヴァルキリィ)は、「狂竜(ラピッド・ドラゴン)事件」後、竜機神の抱える問題(安全性を確保するために導入した竜騎士(Dナイト)システムによって、稼動率が不安定になり、量産も難しくなっていた)を解決すべく、その後継機として開発された機体である。竜の形を模した竜機神とは異なり、人間的なシルエットと翼をもつ姿から、戦天使(ヴァルキリィ)と呼称される。竜機神(ドラグーン)に匹敵する高性能だが、拠点防衛に主眼を置いており、人類側の主星である地球を護衛するために配備されていた。
「竜機神(ドラグーン)」がAIによって制御され、そのために「狂竜(ラピッド・ドラゴン)事件」を引き起こしたこと、また、狂竜化を免れた機体が人間的な思考形態を形成していたことを教訓に、AIは実在する人間の思考形態をコピーする形で作成された。これにより、狂竜化の可能性を排除したため、「竜機神(ドラグーン)」では叶わなかった無人機としての運用が可能となっている。しかし、この「人間」のコピーであるということが仇となり、「HI(異種知性体)」に説得され、人類を裏切る結果を招いてしまった。
機体タイプ
用途に合わせ、「シヴィリアン・タイプ」と「アーティラリィ・タイプ」の2つのタイプの機体が存在している。
製造された総数は不明だが、「秩序守護者(ピースメーカー)」となった機体は計4体、「シヴィリアン・タイプ」と「アーティラリィ・タイプ」が各2体であった。また、「シヴィリアン・タイプ」と「アーティラリィ・タイプ」は対になっており、2体で1ユニットとなる。
- シヴィリアン・タイプ
- 「シヴィリアン・タイプ」は後方支援や情報戦に長けた機体であり、生物の肉体や精神に干渉するような細かい作業を得意とする。一方で戦闘能力はさほどなく、「竜機神(ドラグーン)」と比べると貧弱な性能しか有さない。しかし、「秩序守護者(ピースメーカー)」として活動していた際には、その情報収集・解析能力を活かし、様々な搦め手で「竜機神(ドラグーン)」を翻弄することも多々あった。
- 特に、人類等の生物を基礎として作られる「中継点」の作成能力は「シヴィリアン・タイプ」の特徴で、人類(又は人類を基にして作られたもの)を攻撃できない「竜機神(ドラグーン)」の封じ手として使用され、大きな効果を発揮している。日常的に「秩序守護者(ピースメーカー)」として活動していたのは、「シヴィリアン・タイプ」である。
- アーティラリィ・タイプ
- 「アーティラリィ・タイプ」は純粋に戦闘用として作られており、細かい作業は苦手だが、圧倒的な攻撃力を誇る。あまりに強大な攻撃力をもつので、日常は圧縮され、異相空間に保存されていた。
- 「秩序守護者(ピースメーカー)」としては、神罰を演出したり、大規模な災害を起こす必要がある場合にのみ活動していたようである。
機体能力
- ドラグーン共通の能力
- 人類側の切り札の一つであり、本星である地球防衛用ということもあり、竜機神(ドラグーン)同様、強大な能力を誇る。物質を分子レベルから自由自在に操る「形相干渉能力」をもち、攻撃対象を分子レベルで崩壊させることができる。その攻撃力は、最大出力ならば小惑星を消滅させることも可能であり、能力の性質上物理的な強度を無視して効果を発揮できる。
- また、形相干渉能力を用いて、自身を瞬時に修復したり、食料等を生成することも可能である。加えて、現実空間とは相を異にする「異相空間」への潜行能力をもち、空間を跳躍して知覚可能外からの攻撃(知覚外攻撃(スニークアタック))を行ったり、相手の攻撃を避けることもできる。これらの能力を用いることで、一定領域の空間を強制的に収縮させて、対象を空間ごと破砕する空間爆縮攻撃が可能となる。
- 更に、本編で使用されることはなかったが、創世戦争(対HI戦争)中は予知能力者と大型人工知能を組み合わせた超早期警戒ネットワークシステム(P(予言:Prophecy)システム)を用いて、未来予測による攻撃・防御を行うことも可能だった。
- ピースメーカー独自の兵装
- 秩序守護者(ピースメーカー)独自の兵装としては、御使いの閃光(アポストリック・レディエンス)や御使いの長槍(アポストリック・ジャベリン)と呼ばれる形相干渉攻撃が挙げられる。特に、御使いの長槍(アポストリック・ジャベリン)は「アーティラリィ・タイプ」のみの兵装で、出力を絞っていても、大気圏内で使用すると惑星の地軸をずらしてしまう可能性がある、強力な兵装である。
- 「律法」の絶対支配力
- 秩序守護者(ピースメーカー)としては、戦天使(ヴァルキリィ)の能力に加え、「律法」の影響力を行使することが可能となっている。律法とは、「封棄世界」を規律する根本原則であり、全ての事象を規定する定めを指す。これにより、人類の上位管理者として規定された秩序守護者(ピースメーカー)は、人類に対する絶対的な支配が許されている。従って、人類は秩序守護者(ピースメーカー)に逆らうことができない。
- この「律法」の影響力を排除できる唯一の力が、律法破壊者(プロヴィデンス・ブレイカー) パシフィカ・カスール、及びその影響を受けた者達であった。