落書き色町
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今も残る数少ない色町のひとつ「落書き色町」では、傍若無人な娼婦たちが、夜毎、男たちを賑わせている。この町を守るパトロールさん・いっこうは、唯一色町に住むことができる男子である。彼は、時間ができては壁や道路に落書きをして遊んでいる。みねこは、いっこうと話をしたことがなかったが、ある日を境に両想いになる。
落書き色町は景気もよかったが、年頃になると娼婦をやめて嫁いでいく者も多かった。結婚もしたくないみねこや娼婦たちは、澄ました顔をしてお客の喜ぶ女を演じることに飽き飽きしてきていた。ヤミ市で買ったおもちゃ遊びやパトロールさんとする落書きやかくれんぼに没頭し、次第に彼女らにしか通じない言葉を話し始める。現実がどこなのか分からなくなってしまった娼婦たちは、しごと中もお客に遊びを強いたり、よくわからない言葉を話したり、落書きしあいっこをしたり、お客を驚かせる。気付くとお客は来なくなっていた。