葭の髄から
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『文藝春秋』の巻頭随筆で、この巻頭随筆枠は、小泉信三をはじめとした著名人が歴代の執筆者として名を連ねていた歴史のある枠として知られていたが、1996年(平成8年)にそれまで執筆を担当していた司馬遼太郎が死去したのち、当時の編集長笹本弘一が阿川に随筆連載を依頼。阿川は幾度か固辞したものの、「『蓋棺録』まで書いて欲しい。」という編集長のウィットに富んだ言葉に動かされ、執筆を承諾。題名は江戸いろはかるたの、「葭の髄から天上覗く」から引用したものである。時事問題から日常の些事まで幅広いテーマを取り上げ、「闊達自在、ユーモアと品格に溢れた名文」と連載開始以来根強い人気を得ていたが、阿川の「高齢による衰えが著しく身を引きたい」という希望により、同誌2010年9月号掲載の「擱筆の記」をもって惜しまれつつ13年間の歴史に幕を下ろした。
翌2011年1月に未単行本化分の随筆をまとめた『天皇さんの涙―葭の髄から・完』が出版された。なお、阿川はこの本をもって約60年にわたる執筆活動を終えると宣言している。