行為判定
From Wikipedia, the free encyclopedia
行為判定(こういはんてい)とはテーブルトークRPG(TRPG)における代表的な用語のひとつ。プレイヤーキャラクターが試みようとするなんらかの行為の正否、達成度などを確定する作業を指す。「行動判定」、もしくは単に「判定」などと呼ぶこともある。
初期のTRPGでは鍵開け、毒などへの抵抗、鉄棒を折り曲げる等の行為それぞれに異なる判定のルールが適用される場合があった。これらを汎用的な一つのルールで処理しようとした方式を「一般行為判定」と呼ぶことがある。ただし、その場合でも、戦闘だけは別個のルールで処理される場合も多い。
行為判定は、プレイヤーキャラクターが「何か」を行おうとするときに、その成否を判定するためのルールのことである。
多くの場合は、プレイヤーキャラクターの肉体的・精神的な能力の高さを数値化した能力値を基本に、サイコロやトランプなどの乱数発生装置を使って成否を決定する。
行為判定はゲームタイトルごとのルールに準拠していて様々なものがあり、行為判定の方法によってゲームのプレイ感覚は大きく変わる。
多くのテーブルトークRPGでは行為判定はプレイヤーによって行われるが、その進行は司会役であるゲームマスター(以下、GMと略す)が取り仕切る。行為判定を管理することはGMの最も基本的な役割である。
一般的な行為判定の様子を以下に例として挙げる。
- GM : 君のキャラクターの目の前に川が流れている。橋はないようだ。
- プレイヤー : でも、僕のキャラクターの目的地は川の向こう岸にあるんだよね? 仕方ない。川をジャンプして飛び越えます。
- GM : それでは、君のキャラクターの「肉体」の能力値を使って行為判定をしてくれ。6面体のサイコロを二個振って、その出目と「肉体」の能力値の合計が10以上ならば成功とする。失敗すれば川に落ちるからね。
- プレイヤー : 了解。コロコロ……(サイコロを振る) 出目は2個合計して6。僕のキャラクターの「肉体」の能力値は5なので、合計は11だ。
- GM : 川を飛び越える行為判定は成功だ。君のキャラクターは無事に向こう岸へたどり着いた。
- プレイヤー : 判定の合計値があと2も低ければ失敗だったな。危ないところだったよ。
上記のように、プレイヤーキャラクターが「何か」を行おうとするとき、その行為判定をどのように行うかはGMが決定する。テーブルトークRPGのルールブックでは「キャラクターがこのような行動を行う場合は、このように判定すること」という判定の事例が載っている。しかし、事例には記述されない行動をプレイヤーキャラクターが行うこともあり、そのような場合はGMがどのような判定を行わせるかを任意に決定する。基本的に、どのようなテーブルトークRPGでもGMが行為判定のやり方を最終的に決定する権利を持つ。
「刃を交えた戦闘を行う」「魔法を使う」など、特殊な状況下における行為判定は、特に詳細なルールが記述されることもある。どのようなシチュエーションを「特殊な状況下」としてるかによってゲームごとの個性が決まり、たとえば、戦闘ルールを他の行為判定よりも細かく記述しているゲームは、それだけ戦闘という状況に注視しているゲームということになる。
近年のほとんどのテーブルトークRPGは、どのような種類の行為判定であっても統一されたルールで判定が行われるものが主流となっている(たとえば、戦闘でも魔法でも川を飛び越えるものでも必ず「その行為を行なうのに必要な能力値にサイコロを2個振って合計する」など)。その統一されたルールの枠を崩さずに、特殊な状況下のみのバリエーションを加えることで様々な状況を再現していくことが、優れたシステムデザインとされる。 統一されたルールの枠をなるべく崩さないということは、遊ぶ側の負担を減らすためには必要不可欠なことであり、全ての作業を人間が行うというテーブルトークRPGの、コンピュータRPGとの大きな違いでもある。
目標値と達成値
テーブルトークRPGでの行為判定のほとんどは、「サイコロを振って決定された出目に、キャラクターの能力値などを足して(もしくは引いて)、その計算結果がある一定の数以上(もしくは以下)ならばその行為判定は成功とする」という形で行われる。
この時に、サイコロの出目とキャラクターの能力値などから計算された数値を「行為判定の達成値」と呼び、行為判定の成否を決定する「ある一定の数」を「行為判定の目標値」と呼ぶ。ただし、これらの用語はゲームによっては全く別の呼び方をされることもある。目標値のことを難易度と呼ぶゲームも多い。
行為判定の目標値をいくらくらいにするべきかはゲームルールによって基準が提示されていることが多いが(「50mを全力疾走する場合の目標値は7」などと具体的なシチュエーションと目標値が書かれているゲームもある)、最終的にはGMが目標値を任意に決定できる。目標値の決定はゲームプレイのバランスを大きく左右するためGMの腕の見せ所ともいうべき部分でもある。
腕相撲など、他人と競う判定の場合は互いが行為判定を行い、達成値を比較してより優れた結果を出したほうが勝利したことになる。戦闘に関する判定もこのような達成値の比較で行われることが多い。