生産性 (言語学)
言語学用語
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概要
生産性の研究は主として形態論の分野でなされてきたが、統語論にも当てはまると考える学者もいる[1]。
生産性を決定する重要な要因の1つがタイプ頻度であることについては同意が得られている[1]。例えば、日本語の「暖かさ・厚さ・冷たさ・薄さ」などを構成する「〜さ」という形態素・構文はあらゆる形容詞(また多くの形容動詞)に適用可能であり、生産性が高い[2]。一方で「暖かみ・厚み」などの「〜み」が適用できるのは一部の形容詞に限られており、生産性が低い(「*冷たみ・*薄み」などは許容されない)[2]。この場合、あるコーパスに現れる「〜さ」という語のタイプは「〜み」のタイプに比べて色々な種類があると予想される[2]。
生産性は歴史的に大きく変化する場合がある。例えば上代日本語では述語を名詞化する方法として「ク語法」がほぼ全ての述語に適用可能であったが、ク語法はその後生産性を失い、「思惑」「老いらく」などの名詞、「恐らく」「願わくは」などの副詞として痕跡的に残るのみとなった[3]。連体形をそのまま名詞的に用いる方法もあったが現代では廃れ、「こと」「の」を接続する方法が普通となっている。逆に明治以降に音訳として作られた「的」は、様々な場合に適用されて形容動詞の重要な構成方法となった。