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除籍簿

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除籍簿(じょせきぼ)とは、戸籍内の全員が、死亡や失踪宣告、婚姻、離婚、養子縁組、分籍、転籍などによっていなくなったものについて、戸籍簿から除いて別に綴ったものである[1]。

概要

除籍簿に綴られた戸籍(戸籍法では「除かれた戸籍」という。)の謄本、抄本はそれぞれ除籍謄本、除籍抄本と通称される。相続手続きや家系図作成に使われる[2]。除かれた戸籍に記載された人が必ずしも死亡しているわけではない。

戸籍簿との違い

請求者の制限

1976年施行の戸籍法改正から2008年施行の戸籍法改正まで、戸籍謄本・抄本は理由を記載した上で誰でも交付できたのに対し、除籍謄本・抄本は、相続関係を証明する場合などを除き、本人・配偶者・直系尊属・直系卑属と、国や地方公共団体の職員・弁護士などで職務上必要がある場合に限られていた[3][4]。背景には、1969年に除籍簿を用いて婚約者が未解放部落出身であることを興信所が暴く事件が発生したほか[5]、離婚歴を知られたくないプライバシー保護の声の増加があった[6]。2026年現在、戸籍・除籍ともに、交付は相続関係を証明する場合などを除き、本人・配偶者・直系尊属・直系卑属と、国や地方公共団体の職員・弁護士などで職務上必要がある場合に限られる(戸籍法第10条 - 第10条の2第5項・第12条の2)。

保管期間

除籍簿には保管期間がある。1962年1月1日施行の改正戸籍法施行規則では、保管期間が50年から80年に延長された[7]。80年の年数は、当時の平均寿命を考慮して定められた[8][注 1]。2010年6月1日施行の改正戸籍法施行規則では、保管期間が80年から150年に延長された[10]。

保管期間を超えて除籍簿を保存している自治体もあり[11]、保管期間を超えても除籍としての効力は残っている[12]。

マイクロフィルム化

除籍簿は基本的に書き換えられることがないため、自治体によってはコンピュータ管理前の1970年代からマイクロフィルムによる保管が行われていた[13][14]。

保管スペースの削減や、紙に付着する埃の削減ができるといったメリットがある[15]。一方、マイクロフィルムへの撮影漏れによる滅失リスクがある[16]。

謄本交付手数料

1976年の改正戸籍手数料令では、従来戸籍謄本・除籍謄本ともに1枚あたり70円であったのが[17]、戸籍謄本が1通あたり200円、除籍謄本が1通あたり300円に改定された[18]。除籍謄本の値段を戸籍謄本に比べて高くした理由は、マイクロフィルム化された除籍簿のコピーにマイクロリーダープリンターを使う手間があることや、戸籍謄本に比べて除籍謄本は枚数が多いことが挙げられる[19]。

同年には戸籍簿・除籍簿の閲覧制度が原則廃止されているが[20][注 2]、閲覧手数料についても、従来戸籍簿・除籍簿ともに1戸籍あたり70円であったのが[17]、戸籍簿は1戸籍あたり100円、除籍簿は1戸籍あたり200円に改定された[18]。

2026年現在の交付手数料は、原則として戸籍謄本450円、除籍謄本750円である[22]。

滅失

1967年1月から1970年8月までに再製された戸籍数のうち、最も多い滅失理由は火災であった[23]。1960年の改正戸籍法施行規則で、戸籍簿・除籍簿は「耐火性の書箱又は倉庫に蔵めて」保存することが定められ[24]、1990年代の滅失理由は紛失が過半数を超えていた[25]。除籍簿は使用頻度が低いため、書庫の温度・湿度管理によっては、虫害・鼠害(そがい)により滅失することもある[26]。

再製

再製の拒否は、閲覧(判決当時の制度)、謄本・抄本の交付の拒絶に準ずるものとみなされるため、滅失した場合であっても、関係戸籍・除籍、公文書およびそれに近い信頼性ある資料がある場合は再製される[27]。1965年には、戦前の家制度で作られた除籍について、たとえ戸主以外の入籍者についての資料があったとしても、戸主の生年月日、戸籍編成の原因・日付、除籍原因・日付が明らかではない除籍簿は再製できない判決が下された[28]。

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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