4人の食卓
From Wikipedia, the free encyclopedia
イ・スヨン(女性)の長編デビュー作である。イ・スヨンは大学在学中にイ・ジュニク監督の『キッド・カップ』(1993年)などの作品に参加。実地で映画作りを学んだ。1995年に中央大学校大学院映画科に進むも、金銭上の問題で休学。学費の安い韓国映画アカデミーに入学した(13期)。『ゴーグル(물안경)』(2000年)など5本の中短編を発表し、同大学院映画科を修了した[3][4]。
1998年8月、イ・スヨンが地下鉄に乗っていたときだった。向かい側の席と隣の席にはそれぞれ子どもが寝ていた。イは言う。「子どもたちは息を吸わないようだった。子どもたちが死んだように寝ていたその瞬間のイメージは、不思議に脳裏から消えなかった」。間もなく子どもたちが食卓に座っている絵が浮かび、IMF危機を迎えて孤児たちが激増するという話も絡み合い、その年にシナリオを書き上げた[3][5][6]。
このシナリオを元にイ・スヨン自身が監督し、長編映画として製作されることが決まった。2002年10月にクランクインした[3]。インテリア・デザイナーのジョンウォン役を務めるパク・シニャンと、チョン・ヨン役のチョン・ジヒョンは『ホワイト・バレンタイン』(1999年)で共演していた。ジョンウォンの婚約者役を務めるユソンは映画出演は本作が初めてだった。
2003年8月8日に一般公開された[1]。
ホラー作家として知られる大石圭によって小説化されることとなり、2004年3月初め、イ・スヨンは広報のために来日した[6][7]。同年5月に大石の同名の小説が刊行され、本作は6月5日に日本で一般公開された[2]。
2024年に4Kレストア版がBlu-rayで発売された[8]。4Kレストア版は、各動画配信サービスでも配信された。
映画監督の朝倉加葉子は共著『韓国女性映画 わたしたちの物語』(2022年)の中で本作を「私の好きな韓国映画」の筆頭に挙げ、次のように書いた。「ジョンウォンはケアする立場から逃げる男として登場し、対照的にヨンは周囲からケアを求められ苦しんでいる。ヨンの夫は庇護したがるのに彼女の言葉は信じず、義母は不出来な嫁への苛立ちを隠さない。そんな中、ヨンの心を開いたのはジョンウォンにとっても転換となる『あなたを信じる』というケアの言葉なのも象徴的で、20年前に作られた作品ながら、昨今クローズアップされるフェミニズムとケアをめぐる不均衡が何を生むかを描いてもいる」[9]
キャスト
受賞とノミネート
| 賞 | 部門 | 対象 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 第40回百想芸術大賞 | 新人監督賞 | イ・スヨン | 受賞 |
| 大鐘賞 | 助演女優賞 | ユソン | ノミネート |
| 照明賞 | パク・ゴヌ | ノミネート | |
| 新人監督賞 | イ・スヨン | ノミネート | |
| 第4回今年の女性映画人賞[注 1] | 演出/シナリオ部門賞 | イ・スヨン | 受賞 |
| 第36回シッチェス・カタロニア国際映画祭 | 作品賞 | 『4人の食卓』 | ノミネート |
| 市民ケーン賞 | イ・スヨン | 受賞 |