DEST
From Wikipedia, the free encyclopedia
DEST(デスト)(Deutsche Erd- und Steinwerke GmbH、ドイッチェ・エルト・ウント・シュタインヴェルケ・ゲーエムベーハー、「ドイツ土石製造有限会社」)は、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)の組織である親衛隊(SS)が経営していた有限会社(GmbH)である。
1938年4月に親衛隊全国指導者ハインリヒ・ヒムラーにより創設された有限会社(GmbH)。ドイツの有限会社はドイツで一般的に見られる企業形態であり、日本の株式会社とほぼ同じ物である。ヒムラー以下親衛隊幹部たちが株主に名前を連ねている。DESTの定款には主要業務として「1.採石場開発と天然石採石、2.煉瓦製造、3.道路建設」を定めている[1]。DESTの直接的経営は親衛隊の経済部門の責任者であるオズヴァルト・ポールによって行われた。そして酷使される労働者は親衛隊が支配する強制収容所の囚人達であった。経営の資金は大半がドレスナー銀行が出していた[2]。
DESTは首相アドルフ・ヒトラーとベルリン建設総監アルベルト・シュペーアが夢想していた美麗な建築物のための建材を次々と生産した。しかし1943年以降、ドイツ各都市が空襲ばかりになるともはや建設どころではなくなり、DESTの業務も軍事産業を取り入れていかざるを得なくなった。各強制収容所に作業場を置いていたドイツの航空機メーカーの下請け会社として機能するようになった[3]。
それでもDESTの売り上げは最後まで採石が70%を占めており、建材メーカーとしての性格は最後まで変わらなかった[3]。