LF空間
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定義
例
任意のフレシェ空間 E は、定値列 En = E を定義列として、LF-空間である。
K-値有限列全体の成す数列空間 c00 = c00(K) は、(n + 1)-番目以降の全ての項が 0 となるような数列全体の成す部分空間を Kn と同一視するとき、Kn を定義列とする LF-空間、特に LB-空間を成す。空間 c00 の位相は、任意の半ノルムが位相を定める最も細かい凸位相である。
シュヴァルツ超函数論における構成を振り返ると、コンパクト集合 K ⊂ Rm と K に台を持つ無限回微分可能函数の空間 C∞(K) に対し、開集合 Ω ⊂ Rm 上の試験函数の空間は
で与えられる。 は任意の包含写像
を連続とする最も細かい局所凸位相を持つから、 は LF-空間である。定義フレシェ空間列は、Ω 内のコンパクト集合列 (Kn) で、各 Kn が Kn+1 の内部に含まれ、かつ Kn 全ての合併が Ω を被覆するものに対する (C∞(Kn)) で与えられる。ここで、 の位相が、コンパクト集合列の取り方に依らないことに注意。
性質
有界性
LF-空間 E における有界性は、E の定義列を用いて次のように述べることができる:
- 集合 B ⊂ E が有界であるための必要十分条件は、適当な自然数 n ∈ N を選べば B ⊂ En かつ B が En において有界とできることである。
連続性
LF-空間 E から別の局所凸空間 F への線型作用素の連続性は、E の定義列 (En) によって次のように特徴付けることができる:
線型作用素 T: E → F が連続となるのは、任意の制限
が全て連続となるときである。
完備性
他の空間との関係
LF-空間は樽型、有界型かつ超有界型であり、ウェブを持つ。故に、バナッハ空間論でよく知られた古典的な三定理は LF-空間に対して一般化することができる。
応用
シュヴァルツ超函数論では、開集合 Ω ⊂ Rm 上の超函数を、線型写像
で、以下の連続性条件:
- K ⊂ Ω がコンパクトで、 内の K に台を持つ函数列 (fn) が一様に fn → 0 を満たすならば、T(fn) → 0 が成り立つ。
を満たすものと定義する。この定義において、この連続性条件が位相に関する連続性を表していることは、一見してわかりよいものではない。実はこれに関しては、 がボルノロジー空間ゆえ、点列連続性を考えれば十分なのである。つまり、コンパクト集合 K ⊂ Ω について C∞(K) 上の T に対する制約条件を与えることに他ならない。先に述べた LF-空間上の線型作用素の連続性に対する性質から、実際に の LF-空間としての位相に関する連続性が導かれる。
このようにして、LF-空間 上の連続線型汎函数として定義されるシュヴァルツ超函数の概念的構造が表される。
参考文献
- K. Floret, J. Wloka: Einführung in die Theorie der lokalkonvexen Räume, Lecture Notes in Mathematics 56, 1968
- Treves, François (1967), Topological Vector Spaces, Distributions and Kernels, Academic Press, p. 126 ff. Dover 2006, ISBN 0-486-45352-9