Squircle

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原点を中心とし(a = b = 0)、短半径を r =1 としたスクワークル: x4 + y4 = 1

squircle(スクワークル)は、正方形の中間的な図形である。少なくとも2つの「スクワークル」の定義が用いられており、1つはスーパー楕円に基づくもの、もう1つは光学分野の研究から生まれたものである。「スクワークル」という言葉は、「square」(正方形)と「circle」(円)のかばん語である。スクワークルはデザイン光学に応用されてきた。

p'-ノルム表記

デカルト座標系において、スーパー楕円は次の方程式で定義される。 ここで rarb はそれぞれ長半径と短半径、ab は楕円の中心の x 座標と y 座標、n は正の数である。ここから、典型的なスクワークルは ra = rb かつ n = 4 のスーパー楕円として定義される。その方程式は以下の通りである[1] ここで r はスクワークルの半径である。これを円の方程式と比較するとよい。スクワークルが原点を中心とするとき、a = b = 0 となり、これはラメの特殊な四次曲線と呼ばれる。

このスクワークルの内部の面積は、ベータ関数 B またはガンマ関数 Γ を用いて次のように表現できる[1] ここで r はスクワークルの半径、レムニスケート周率である。

p-ノルム ‖ · ‖pR2 上で用いると、スクワークルは次のように表現できる。 ここで p = 4xc = (a, b) はスクワークルの中心を示すベクトル、x = (x, y) である。実質的に、これは中心から距離 r にある点の「円」であるが、距離の定義が異なる。比較として、通常の円は p = 2 の場合であり、正方形は p → ∞ の場合(上限ノルム)、回転した正方形は p = 1 の場合(タクシーノルム)で与えられる。これにより、R3 における球立方体spherical cube)やスフューブsphube)、あるいはより高次元のハイパースフューブhypersphube)への一般化が容易になる[2]p の値を変えることでより一般的なスクワークルを定義でき、そこから三角法の類似物である「スクワークル三角法(squigonometry)」が発展した。

フェルナンデス・グアスティーのスクワークル

もう一つのスクワークルは光学分野の研究から生まれた[3][4]。これは上記のスーパー楕円に関連するスクワークルと区別するため、著者の一人にちなんでフェルナンデス・グアスティーのスクワークル(Fernández-Guasti squircle)または FG スクワークルと呼ばれることがある[2]。この種のスクワークルは、原点を中心として、次の方程式で定義される。 ここで r はスクワークルの半径、s は四角さのパラメータ(squareness parameter)、xy区間 [r, r] 内にある。s = 0 の場合、この方程式は円になり、s = 1 の場合は正方形になる。この方程式により、無限大を用いることなく、円から正方形への滑らかなパラメータ化が可能となる。

極座標形式

FG スクワークルの中心から縁までの動径距離 は、円の半径と回転角を用いて次のように媒介変数表示できる[5]

実際には、コンピュータで描画する際、(nは任意の整数)の場合に不定形 となるのを避けるため、角度の引数 に 0.001 のような微小な値を加えるか、これらの場合に と設定することができる。

四角さの線形化

FG スクワークルにおける四角さのパラメータ は 0 と 1 の間に制限されるが、その結果としてスクワークルの「角」は内側の円と正方形の角との間で非線形な補間となる。 を意図する角の線形補間された位置とすると、以下の関係式によって に変換し、スクワークルの公式に用いることで、正しく補間されたスクワークルが得られる[5]

周期的なスクワークル

もう一つの種類のスクワークルは三角法から生じる[6]。このタイプのスクワークルは R2 上で周期的であり、次の方程式を持つ。

ここで r はスクワークルの短半径、s は四角さのパラメータ、xy は区間 (−r, r) 内にある。s極限において 0 に近づくと、方程式は円になる。s = 1 のとき、方程式は正方形になる。

類似の図形

スクワークル()と角丸四角形()の比較。

角丸四角形

スクワークルに似た図形として角丸四角形rounded square)がある。これは、4つの円の四分円を分離し、その端を直で結ぶか、あるいは正方形の4辺を分離し、四分円でつなぐことによって生成できる。このような図形はスクワークルと非常によく似ているが、同一ではない。角丸四角形の構築は概念的にも物理的にも単純かもしれないが、スクワークルの方が方程式は単純であり、はるかに容易に一般化できる。この結果の一つとして、スクワークルや他のスーパー楕円は容易に拡大・縮小することができる。これは、例えば入れ子状のスクワークルを作成したい場合に便利である。

切頂円

様々な形の切頂円

もう一つの類似図形は切頂truncated circle)である。これは、正方形と、それと中心を共有する円との共通部分の境界である。この円の直径は、正方形の一辺の長さより大きく、かつ正方形の対角線の長さより短い(これにより、各図形が他方の内部に含まれない内部点を持つことになる)。このような図形は、スーパー楕円や角丸四角形が持つ接線の連続性を欠いている。

角丸立方体

角丸立方体rounded cube)はスーパー楕円体の観点から定義することができる。

スフューブ

「スクワークル」という名称と同様に、スフューブsphube)は「sphere」(球)と「cube」(立方体)のかばん語である。これはスクワークルの3次元版である。3次元におけるFGスクワークルの方程式は次のようになる[5]

極座標では、スフューブは次のように媒介変数表示される。

この場合、四角さのパラメータ s はスクワークルの場合と全く同じようには振る舞わないが、それでも s が 0 のときは曲面は球となり、s が 1 に近づくにつれて鋭い角を持つ立方体に近づく[5]

用途

スクワークル型の磁器皿

スクワークルは光学において有用である。2次元の正方形の開口部を光が通過するとき、回折パターンにおける中心の斑点は、スクワークルやスーパー円でよく近似することができる。長方形の開口部が用いられる場合、その斑点はスーパー楕円で近似できる[4]

スクワークルはの製造にも用いられてきた。スクワークル型の皿は、同じ半径の円形の皿よりも面積が広く(したがってより多くの食べ物を載せられる)、それでいて長方形や正方形の食器棚で同じスペースしか占めない[7]

多くのノキアの携帯電話モデルは、スクワークル型のタッチパッドボタンを採用して設計されており[8][9]、第2世代のMicrosoft Zuneも同様であった[10]Appleは、iOSiPadOSmacOSのアイコンや、一部のApple製ハードウェアのホームボタンに、スクワークルの近似形(実際には5次のスーパー楕円)を使用している[11]Android Oreoで導入されたアダプティブアイコンの形状の一つはスクワークルである[12]Samsungは、AndroidソフトウェアオーバーレイであるOne UIや、Samsung ExperienceTouchWizにおいて、スクワークル型のアイコンを使用している[13]

イタリアの自動車メーカーであるフィアットは、第3世代パンダの内外装デザインに多数のスクワークルを用いた[14]

脚注

関連項目

外部リンク

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