テトラメチルエチレンジアミン
From Wikipedia, the free encyclopedia
テトラメチルエチレンジアミン (Tetramethylethylenediamine) は、有機化合物の一種で、エチレンジアミンの N-メチル化により合成されるアミンである。不快な魚臭を持つ無色の液体。TMEDA, TEMED, TMED, TMEN などの略称で呼ばれる。pKb(塩基解離定数)は 5.85。消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する[3]。
| 物質名 | |
|---|---|
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
|
| 略称 | TMEDA, TEMED |
| バイルシュタイン | 1732991 |
| ChEBI | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.003.405 |
| EC番号 |
|
| Gmelin参照 | 2707 |
| MeSH | N,N,N',N'-tetramethylethylenediamine |
PubChem CID |
|
| RTECS number |
|
| UNII | |
| 国連/北米番号 | 2372 |
CompTox Dashboard (EPA) |
|
| |
| |
| 性質 | |
| C6H16N2 | |
| モル質量 | 116.208 g·mol−1 |
| 外観 | 無色の液体 |
| 匂い | 魚臭、アンモニア臭 |
| 密度 | 0.7765 g mL−1 (at 20 °C) |
| 融点 | −58.6 °C |
| 沸点 | 121.1 °C |
| 混和する | |
| 酸解離定数 pKa | 8.97 |
| 塩基解離定数 pKb | 5.85 |
| 屈折率 (nD) | 1.4179 (20 °C)[2] |
| 危険性 | |
| GHS表示: | |
| Danger | |
| H225, H302, H314, H332 | |
| P210, P280, P305+P351+P338, P310 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 20 °C (68 °F; 293 K) |
| 爆発限界 | 0.98–9.08% |
| 関連する物質 | |
| 関連するアミン | トリエチレンテトラミン |
| 関連物質 | |
有機/無機合成における用途
テトラメチルエチレンジアミンは金属イオンへのキレート配位子(二座配位子)として用いられる。さまざまな金属塩と安定な錯体を作り、有機溶媒へ可溶化させる。
有機金属化学では、リチウムイオンへの親和性がよく知られる。n-ブチルリチウム (n-BuLi) が作る6量体クラスターに作用し、活性化させる。この n-BuLi/TMEDA 錯体はベンゼン、フラン、チオフェン、N-アルキルピロール、フェロセンなどのプロトンを、場合によっては 2個引き抜くほどの強い塩基性を示す[4]。さまざまな有機金属のアート錯体が、[Li(TMEDA)2]+ を対カチオンとする形で単離されている[5]。それらの錯体では、[Li(TMEDA)2]+ イオンは4級アンモニウムイオンのようなはたらきをしているが、塩基に対する耐性はずっと高い。
他の用途
テトラメチルエチレンジアミン(0.1~0.2% v/v)はペルオキソ二硫酸アンモニウム(APS)とともに、アクリルアミドをポリアクリルアミドゲルとする重合・ゲル化反応の開始剤として用いられる。ポリアクリルアミドゲルはポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE) やウェスタンブロッティングで担体とされる。


