TIMP1

From Wikipedia, the free encyclopedia

TIMP1(tissue inhibitor of metalloproteinase 1)はTIMPファミリー英語版に属するタンパク質であり、2つのドメインからなる約28 kDaの糖タンパク質である[5]。TIMP1はいくつかの組織で発現している。

PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj
記号TIMP1, CLGI, EPA, EPO, HCI, TIMP, TIMP-1, TIMP metallopeptidase inhibitor 1
概要 PDBに登録されている構造, PDB ...
TIMP1
PDBに登録されている構造
PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj
PDBのIDコード一覧

1D2B, 1OO9, 1UEA, 2J0T, 3MA2, 3V96

識別子
記号TIMP1, CLGI, EPA, EPO, HCI, TIMP, TIMP-1, TIMP metallopeptidase inhibitor 1
外部IDOMIM: 305370 MGI: 98752 HomoloGene: 36321 GeneCards: TIMP1
遺伝子の位置 (ヒト)
X染色体
染色体X染色体[1]
X染色体
TIMP1遺伝子の位置
TIMP1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点47,582,408 bp[1]
終点47,586,789 bp[1]
遺伝子の位置 (マウス)
X染色体 (マウス)
染色体X染色体 (マウス)[2]
X染色体 (マウス)
TIMP1遺伝子の位置
TIMP1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点20,736,405 bp[2]
終点20,740,974 bp[2]
RNA発現パターン
さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能 peptidase inhibitor activity
enzyme inhibitor activity
cytokine activity
金属イオン結合
protease binding
血漿タンパク結合
metalloendopeptidase inhibitor activity
growth factor activity
zinc ion binding
細胞の構成要素 細胞外マトリックス
細胞外領域
基底膜
エキソソーム
platelet alpha granule lumen
細胞外空間
endoplasmic reticulum lumen
コラーゲン
生物学的プロセス response to cytokine
negative regulation of peptidase activity
老化
response to peptide hormone
platelet degranulation
傷の治癒
negative regulation of apoptotic process
extracellular matrix disassembly
negative regulation of trophoblast cell migration
有機物への反応
cell activation
軟骨形成
regulation of integrin-mediated signaling pathway
positive regulation of cell population proliferation
ホルモンへの反応
negative regulation of membrane protein ectodomain proteolysis
negative regulation of endopeptidase activity
negative regulation of catalytic activity
negative regulation of metallopeptidase activity
翻訳後修飾
regulation of signaling receptor activity
connective tissue replacement involved in inflammatory response wound healing
サイトカイン媒介シグナル伝達経路
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
ヒトマウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_003254

NM_001044384
NM_001294280
NM_011593

RefSeq
(タンパク質)

NP_003245
NP_003245.1

NP_001037849
NP_001281209
NP_035723

場所
(UCSC)
Chr X: 47.58 – 47.59 MbChr X: 20.74 – 20.74 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ
閲覧/編集 ヒト閲覧/編集 マウス
閉じる

TIMP1は、細胞外マトリックスの分解に関与しているマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)に対する内因性阻害因子である。既知の大部分のMMPを阻害する役割に加えて、広範囲の細胞種に対して増殖を促進する能力を有し、また抗アポトーシス機能を有する可能性もある。

機能

TIMP1は、MMPやADAMADAMTS英語版といったメタロプロテアーゼに対し、N末端ドメインが活性部位に結合することで阻害を行う[6]。また、TIMP1のC末端ドメインは不活性な前駆体タンパク質であるpro-MMP-2やpro-MMP-9に結合することが示唆されている[7]。TIMP1はMMPを調節することで、細胞外マトリックスの構成、創傷治癒[8]妊娠[9][10][11]に重要に役割を果たしている。

TIMP1の活性調節の異常は、炎症がん線維症に関与していることが示唆されている[12][13][14]。妊娠時には、TIMP1は着床過程、特に細胞性栄養膜英語版細胞の子宮内膜への進入を調節する役割を果たしており[15]、またMMPを阻害することで分娩時まで胎膜の完全性の維持に深く関与している[16]。ノックアウトマウスを用いた研究では、TIMP-1が脳内における神経細胞死や軸索の発芽に関与していることが示唆されている[17]

細胞表面受容体への結合

TIMP1のC末端ドメインは、テトラスパニンCD63英語版CD82英語版などの細胞表面受容体に結合することが示されている[18]。これらの相互作用は、MAPK経路など下流のシグナル伝達経路を活性化する場合がある[19]

発現の調節

TIMP1遺伝子の転写は、多くのサイトカインホルモンに応答して誘導される。この遺伝子はX染色体上に位置しているが、ヒト女性では不活性化されたX染色体の一部でこの遺伝子の発現がみられ、この遺伝子の不活性化には多様性があることが示唆されている。この遺伝子はシナプシンI英語版遺伝子のイントロン6の内部に位置し、シナプシンIとは逆方向に転写される[20]

副腎皮質細胞では、副腎皮質刺激ホルモンによってTIMP1の発現は誘導され、TIMP1の発現上昇はコラゲナーゼ英語版活性の低下と関連している[21]

TIMP1の発現上昇は、喉頭がん[22]メラノーマ[23]など、さまざまながんにおいて予後不良と関連していることが知られている。前立腺がん結腸がんにおいては、TIMP1の発現上昇はがん関連線維芽細胞の蓄積を促進し、腫瘍促進性微小環境の形成に寄与している[24]

出典

関連文献

関連項目

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI