UGR
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歴史
UGRの導入以前、米軍におけるギャリソンレーションは主にAレーション・Bレーション・Tレーションなどで構成されていた。しかし、これらのレーションはユニット化されていなかったことから品目毎の個別発注を要し、物流管理上の問題を抱えていたことから、1995年頃よりネイティック兵士研究開発技術センター(NSRDEC)とアメリカ陸軍需品科によって、これらの問題を解決しコスト削減と品質向上を両立した新型レーションの開発が行われた[1][2]。
最初のUGRは1999年に完成し、当初はアメリカ陸軍に試験的に導入され、後に制式採用された[2]。その後、アメリカ空軍・アメリカ海軍・アメリカ海兵隊などのその他部隊でも制式採用に至り、既存のギャリソンレーションを置き換えた。
種類
2023年時点では、4種類のUGRが存在する。
UGR-H&S
UGR-H&SはTレーションの後継で、H&Sは「Heat & Serve」の略称である。UGR-H&Sは1モジュール当たり50食で構成されており、モジュール当たりの保管期限は最低でも80℉(26.6℃)の環境で18か月に設定されている。
主食は調理済みかつ個包装で密閉されており、30~45分間の湯煎によって調理される。UGR-H&Sを調理するために、米軍ではトレイ・レーション・ヒーター(TRH)と呼ばれる、電熱線を用いて水を煮沸する加温装置が採用されている。UGR-H&Sは5種類の朝食メニュー及び10種類の昼食/夕食兼用メニューが用意されており、1食あたりの総熱量は平均1,450kcalとなる[3][4]。
UGR-A
UGR-AはAレーションの後継で、UGRの中では唯一冷凍食品を含み、保管および調理には冷蔵設備を要する。UGR-Aは1モジュール当たり50食で構成されており、モジュール当たりの保管期限は最低でも半生鮮モジュールの場合は80℉(26.6℃)・生鮮モジュールの場合は0℉(-17.7℃)の環境で、アメリカ国内では3か月・アメリカ国外では9か月に設定されている。
UGR-Aは7種類の朝食メニュー及び14種類の昼食/夕食兼用メニューが用意されており、1食あたりの総熱量は平均1,450kcalとなる。このほか、正規のUGR-Aの提供が難しい場合や、食事のバリエーションを増やす場合に使用される「Short Order」(UGR-A SO)と呼ばれるメニューも6種類用意されており、こちらはファストフードなどを中心とした構成になっている[5]。
UGR-M
UGR-MはBレーションの後継で、現在は海兵隊でのみ制式採用されている。導入当初はUGR-Bと呼ばれていた。UGR-Mは1モジュール当たり50食で構成されており、モジュール当たりの保管期限は最低でも80℉(26.6℃)の環境で18か月に設定されている。
UGR-Mは主に未調理の状態でパッケージングされた乾燥食品で構成されており、フィールドキッチンなどで調理することを前提としている。基本的にはメニューに沿った食材が用意されているが、即席でメニューにない料理を調理することも可能な構造になっている。7種類の朝食メニュー及び14種類の昼食/夕食兼用メニューが用意されており、1食あたりの総熱量は平均1,300kcalとなる[6]。
UGR-E
UGR-E(UGR-Expressとも)は、UGR-H&Sのコンセプトと同等だが、フィールドキッチンやTRHなどといった加熱設備がない場所でも調理できるように加熱機構を内蔵したものである。パッケージ内のタブを引くと化学反応を用いたヒーターが作動して加熱され、UGR-H&Sと同様に30~45分程度の加温で調理が完了する。
UGR-Eは4種類の朝食メニュー及び8種類の昼食/夕食兼用メニューのほか、祝祭日用の特別メニュー1種類が用意されており、1食あたりの総熱量は平均1,300kcalとなる。UGR-Eは1モジュール当たり18食で構成されており、モジュール当たりの保管期限は最低でも80℉(26.6℃)の環境で18か月に設定されている。