ディラック定数
プランク定数を2πで割った値を持つ定数
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数値
物理的意義
物理的には、プランク定数が周波数 ν とエネルギー E の間の比例定数を意味するのに対して、換算プランク定数は角周波数 ω とエネルギー E の間の比例定数を意味する。すなわち、
の関係が成り立っている。また、以下のように運動量 p と角波数 k の間の比例定数と見ることもできる。
角運動量
電子の軌道角運動量 L の大きさ |L| と z 成分 Lz は
と表され[3]:138,334頁[4]、ディラック定数を基本単位としていることが分かる。ここで、n を主量子数とすると、l は l = 0, 1, 2, 3, ⋯, n − 1 までの値を取る方位量子数[3]:335頁[4][5]、m は m = 0, ±1, ±2, ⋯, ±l の (2l + 1) 個の値を取る磁気量子数で[3]:138頁[4][6]、軌道角運動量を極座標 (r, θ, φ) で表わした場合の角部分が l、動径部分が m である[4]。また、電子のスピン角運動量は ±1/2ħ で[7]、量子力学の分野ではプランク単位系を用いることが多く、その場合の電子のスピンは ±1/2 と書き、この ±1/2 をスピン量子数と呼ぶ。
二原子分子の回転運動を表す際、J を回転量子数とすると、回転の角運動量の大きさは √J(J + 1)ħ、回転運動のエネルギーは BJ(J + 1) と表され、回転定数 B の中に B = ħ2/2I とディラック定数が現れる。ここで、I は分子の重心まわりの主慣性モーメントの非零成分である[3]:51頁。
不確定性原理
量子力学によって記述されるような物理現象の観測においては、不確定性原理によって位置の不確かさ Δx と運動量の不確かさ Δp の積 Δx⋅Δp、あるいはエネルギーの不確かさ ΔE と時間の不確かさ Δt の積 ΔE⋅Δt は、ħ/2 より小さくなることはないとして
記号
ディラック定数には H にバーを付した Ħ の小文字 ħ が用いられることもあるが、Unicode には専用の文字 U+210F ℏ planck constant over two pi が用意されている。またTeXでは \hbar コマンドが用いられる。
| 記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
|---|---|---|---|---|
| ℏ | U+210F | 1-3-61 | ℏℏ | PLANCK CONSTANT OVER TWO PI |