あゝ、荒野
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吃音症で対人赤面症に悩む建二。母親の死後、暴力をふるう父親と共に生活していたが耐えられず、家から出るため床屋に住み込みで働いている。一方の新次は幼いころに父親は自殺、母親にも捨てられ野性的な性格に育った。似たところがあるような、ないようなこのふたりがひょんなことから出会い、元ボクサーである堀口にしごかれプロボクサーを目指す。人が心にもっている愛や孤独、自分と向き合う青春物語。
登場人物
- 二木建二:リングネーム “バリカン建二”どもりで赤面対人症の身体の大きな男。暴力をふるう父親と二人暮らしだが、逃れのため技術を磨き宿付き床屋で下宿しながら生活している。ひょんなことから、堀口、新次に出会い、ボクサーを目指すことに。
- 二木建夫:建二の父親。建二がでていき、一人孤独を感じているが、アメリカの養老院で「誰も私に話しかけてくれない」と自殺した人のニュースを耳にし、養老院に入る気になれないでいる話好きな老人。病気がみつかり自分の運命と向き合う。
- 新宿新次:野性的な性格の20歳の青年。建二と共にプロボクサーを目指す。
- 曽根芳子:性にしか興味のない女店員であり新次の彼女。新宿の裏のマンションに好んで住んでいる変わり者。渥美清のファンであり、「丈夫で長生き」することを信念としている。
- 川崎敬三:大学の「自殺研究会」のメンバー。自殺するための「自殺機」を制作し、秋の文化祭で発表したいが自殺志願者がつのれず、、、、
- 宮木太一:裏町の実業家〈バックストリートビジネスマン〉と呼ばれている。努力で手に入れた成金タイプ。だが性的不能者でイライラから嫁に暴力をふるう。
書誌
- 現代評論社版(初刊)
- 1966年11月10日刊行
- 写真:森山大道
- イラスト:山藤章二
- 付録:「新宿荒野図」
- 河出書房新社《河出文庫》版
- 1993年4月4日刊行
- ISBN 978-4-309-40366-3
- パルコ出版版
- 2005年12月刊行
- ISBN 978-4-89194-725-5
- KADOKAWA文庫版
- 2009年2月25日刊行
- ISBN 978-4-04-131533-0