おれのサーキット
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いじめられっ子の小学生、風巻翔太は、偶然通りかかったレース場で開催されていたポケバイレースを見て、その迫力に圧倒される。子供に混じってポケバイを走らせていた青年沖田拓郎(ノッポさん)にマシンを貸してもらい、実際にコースを走った翔太は、その魅力に取り付かれてしまう。
ノッポさんのコーチを受けつつ、ライバルとの戦いの中でレーサーとしての才能を開花していく翔太だったが、彼にとって最大の敵は、翔太がレーサーになることを頑なに拒む母親であった……
解説
児童向け漫画誌連載のレース漫画としては珍しく、リアリティを重視した内容なのが特徴といえる。
主人公である翔太はコーナリング中にプロテクターの膝パッドを路面にこすり付けてマシンの横滑りを止める「ニーブレーキ走法」という技を編み出すが、この技は変則的なラインを通ることで他のレーサーを抜くには有効だがタイム自体は基本どおりに走った方が速いという欠点があり、荒唐無稽な必殺技で敵を抜き去るレース漫画とは一線を画している。さらに、終盤でHONDAがポケバイの全国大会を開催し、会場となった西武球場が満員の観客で埋め尽くされるのだが、そのほとんどはHONDAがモータースポーツが市民権を得るために集めたサクラだと大会関係者がオフレコで発言するシーンもある。
さらに本作を現実的にしているのは、「レースをするには金がかかる上に周囲の理解が必要である」という点を全編を通じて描写していることである。翔太の母はバイクを危険視しており、息子がレーサーになることに一貫して反対し続ける。そのため、翔太が自分のマシンを手に入れる(買ってもらう)際には無理難題とも言える過酷な条件を出したほか、練習のための費用も出そうとはしなかった。息子を思う母親の愛情から来ている行為ではあるが、作中では翔太の最大の障壁という役回りであった。