ちーちゃんは悠久の向こう
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『ちーちゃんは悠久の向こう』(ちーちゃんはゆうきゅうのむこう)は、日日日による日本のライトノベル。第4回新風舎文庫大賞・大賞受賞作[1]。2005年2月5日に新風舎から出版され、2006年には台湾でも翻訳出版がされた。2008年には実写映画が公開された。2008年に新風舎が倒産し、単行本は絶版状態となっていたが、2010年に角川文庫から復刊された。著者の別作『うそつき 嘘をつくたびに眺めたくなる月』、『ピーターパン・エンドロール』とは世界観を共有しており、本作の脇役キャラクターが主人公を務めている。
登場人物
- 僕 / 久野悠斗(ひさの ゆうと) / モンちゃん
- 物語の主人公。高校生。ちーちゃんからは「モンちゃん(おそらく「モンキー」のモン)」の愛称で呼ばれている。陸上部で走り幅跳びをやっている(映画版では弓道部)。幼い頃はちーちゃんに押入れに連れ込まれ、よく怪談話を聞かされた。その経験ゆえ、狭くて暗いところでじっとしているのが苦手。小学校の高学年頃から、宗教にのめり込んだ両親に虐待を受けるようになる。食事、衣類などは何も与えられておらず、その代わり学費のみ出してもらっている。そのため、学校へは通っているものの、いつも一日一食。三日間何も食べなかったこともあったらしい。両親には存在すら消されており、毎朝両親が出勤してから登校する(親に顔を見られると暴力を振るわれるため)。ちーちゃんには虐待されていることを黙っており、ばれていないと思っていた。ちーちゃんを大切という言葉では生ぬるいくらい大切な友人と思っている。
- ちーちゃん / 歌島千草(うたじま ちぐさ)
- 主人公のアパートの隣の部屋に住む幼馴染の女の子。高校生。オカルト話が大好きで、幼い頃はいつも嫌がる主人公を押入れの中に連れ込んで聞かせていた。クラスメイトが引くほど幽霊やお化けが大好きで、クラスには主人公しか友達がいないらしい。が、意外なことに中学の頃はモテていた。薄く茶色に染めた髪を一つにまとめて三つ編みをしている。気に入らないと言いつつも駄菓子(本人曰く安いチューインガム)の匂いがする香水を毎日つけて学校に来ている。特徴はないが、欠点もない顔をしており、それなりに頭も良い。身長は伸び悩んでいるらしく、主人公より背が低い。性格は主人公曰く強くて頑固。主人公が虐待されていることを知っており、たまに弁当を作ってくれたり、誕生日には衣類をプレゼントしてくれたりした。オカルト研究会に所属しており、学校の七不思議について調べるようになる。
- 林田 / 林田遊子(はやしだ ゆうこ)
- 主人公とちーちゃんのクラスメイト。目立たない、大人しい女生徒。ふとすれば忘れてしまいそうに存在感がなく、いつもしかめっ面で本を読んでいる。登下校の最中も読書をやめない。長い髪を一つにまとめており、病的に痩せている。たった一人の友人(二年生の女生徒)には、「旅人さん」と呼ばれている。彼女のことをとても大切に思っており、彼女が自分とこの世界を繋いでくれる唯一の希望だと言っている。彼女が自分を旅人と呼ぶのなら、自分は全身全霊で旅人になる、と言っていた。ちーちゃんが危ういと、主人公に忠告した。世界に価値観が見出せず、本の世界で遊ぶうちに、幻想という名の蜘蛛の糸に娶られてしまったらしい。中学の頃、自殺未遂常習者で、何回も入院していた。ちーちゃんによると手首は「ずたずた」らしい。たった一人の友人に「死ね」と言われて突き飛ばされたことが原因で、「悠久の向こう」へ行くと言い、電車に身を投げて自殺した。その経緯は著者の別作『ピーターパン・エンドロール』で語られている。
- 武藤先輩 / 武藤 白(むとうしろ)
- 主人公が所属する陸上部の部長(映画版では弓道部の部長)。美人で陸上の才能がある。
- 荏田まなみ(えだ まなみ)
- 主人公が所属する陸上部の部員。女みたいな名前だが、男子生徒である。主人公を陸上部へ誘った。小柄で気が弱そうな、眼鏡をかけた生徒。運動はからきしダメなのに陸上部という不思議な奴。
既刊一覧
- 新風舎文庫版 - 2005年2月25日、ISBN 978-4-79-749558-4 ※絶版
- 角川文庫版 - 2010年6月23日発売[2]、ISBN 978-4-04-481014-6