ねこホーダイ
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このサービスは中小企業ホールディングス(現在の創建エース)の子会社である株式会社のら猫バンク(2022年4月設立)が2022年12月15日に開始したものである[1]。月額380円を支払って会員になれば、同社と提携する花の木シェルター千葉支店から追加料金なしでネコを譲り受けることができ、飼えなくなった場合には追加料金なしで同シェルターが引き取るサービスであった。一般的な保護猫団体とは異なり、「面倒な審査やトライアル」を受けずに猫を譲り受けることができるとうたっていた。手続きはホームページで受け付けられており、オンラインショッピングのようにネコを選択し、その情報を確認して飼育可能かどうか、いつ引き取りを希望するかなどの質問に回答するだけで申し込むことができた[2]。ただし、無制限に猫を譲り受けたり返却したりできたわけではなく、譲り受け時には面談や誓約書の交換も行われ、頭数は1年に1頭に限られていたほか、飼育開始後は状況報告も義務付けられていた[1]。
批判とサービス停止
Twitter(現在のX)では12月23日ごろから「命をおもちゃにしている」などの批判が相次ぎ、関連する言葉がトレンドに入った[2]。また、ホームページ上で使われていた「(譲り受けたネコを)手放したい」などの言葉遣いや、ネコを番号で呼んだことなども批判された[3]。獣医師の石井万寿美は、ネコは環境の変化が苦手であること、病気になった場合の治療の問題、動物虐待に遭う危険性などを指摘し、「断固反対」と表明した[4]。環境省も動物愛護管理法の定める終生飼養の観点から調査を行っていた[5]。
12月29日に、のら猫バンクは会員登録者が想定を大きく上回り、「円滑かつ適切にサービスをご利用頂くことを担保しかねる状況」となったことを理由としてサービスの停止を表明した。それまでに登録した全ての利用者に対しては、2022年中に決済のキャンセルまたは返金を行うと表明した。また、先述したような批判については否定し、ネコのサブスクリプション(サブスク)サービスを企図したものでもないと表明した。サービスの今後については「多くの皆様に、安心してご利用頂けるサービスとなるよう当社側の体制を整備」するなどとしていたが[5]、結局断念され、2023年6月20日にはのら猫バンクの解散決定が報道された。ねこホーダイで譲渡される予定だったネコに関しては、同年5月までにシェルターから転出したとみられている[6]。のら猫バンクの取締役であった阪田泰志は譲渡される予定だったネコ6、7頭は全て名古屋に戻ったと語っている[7]。
一方で、このようなサービスの背景として、保護ネコのシェルターが満杯になっているだけでなく、ネコの平均寿命が向上したことにより終生飼養が難しくなりつつあることも指摘されており、複数代にわたる飼養のシステム構築なども必要と考えられている[8]。
脚注
- 1 2 “大炎上した「ねこホーダイ」、誤解を招くネーミングだけじゃない“失敗の本質””. bizSPA! (2023年1月20日). 2026年2月22日閲覧。
- 1 2 “「虐待目当て」で利用の懸念も...猫のサブスク「ねこホーダイ」に批判続出 月額380円、運営は上場企業子会社”. JCASTニュース (2022年12月23日). 2026年2月22日閲覧。
- ↑ “え、猫のサブスク?物議を呼んだ「ねこホーダイ」サービス停止で終わらぬ保護猫問題”. FRaU (2023年1月11日). 2026年2月22日閲覧。
- ↑ 石井万寿美 (2022年12月26日). “猫サブスク「ねこホーダイ」に断固反対。獣医師が本気で訴える5つの理由”. Yahoo! ニュース. 2026年2月22日閲覧。
- 1 2 “「ねこホーダイ」がサービス停止 会員には返金か決済キャンセルへ “猫のサブスク”と批判の声”. 日刊スポーツ (2022年12月29日). 2026年2月22日閲覧。
- ↑ “批判殺到の猫のサブスク「ねこホーダイ」運営会社が解散へ 事業断念か…ボランティア団体「譲渡予定だった猫たちはどこに?」”. 神戸新聞NEXT (2023年6月20日). 2026年2月22日閲覧。
- ↑ “利用者審査なしに批判殺到で解散の「ねこホーダイ」発案者が本誌取材に「運営にはタッチしていない」”. Smart FLASH (2023年7月2日). 2026年2月22日閲覧。
- ↑ 石井万寿美 (2023年1月6日). “猫のサブスク「ねこホーダイ」が2週間で停止。あぶり出された3つの保護猫の問題点とは?”. Yahoo! ニュース. 2026年2月22日閲覧。