アイン・ガザルの像
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ヨルダン、アンマン アイン・ガザル
北緯31度59分17秒 東経35度58分34秒 / 北緯31.988度 東経35.976度座標: 北緯31度59分17秒 東経35度58分34秒 / 北緯31.988度 東経35.976度
| アイン・ガザルの像 | |
|---|---|
| 材質 | 漆喰とアシ |
| 製作 | 紀元前6500年[1] - 紀元前7200年[2] |
| 発見 | 1983 ヨルダン、アンマン アイン・ガザル 北緯31度59分17秒 東経35度58分34秒 / 北緯31.988度 東経35.976度座標: 北緯31度59分17秒 東経35度58分34秒 / 北緯31.988度 東経35.976度 |
| 所蔵 | ヨルダン新国立博物館 |
アイン・ガザルの像(アイン・ガザルのぞう、'Ain Ghazal Statues)は、ヨルダンのアイン・ガザル遺跡で発見された、漆喰とアシでつくられた像のことであり、先土器新石器時代B期と呼ばれる時代のものである。1983年と1985年の発掘調査で、あわせて15の全身像と15の胸像が、200年ほど時代の離れた2つの地下蔵から発見された[3]。
時代が紀元前7000年半ばから8000年半ばまで遡るため[1]、人間の姿を実際に近い大きさで表現した最初期の例であるとともに、先土器新石器時代B期以降でも傑出した先史美術の作品の一つと考えられている[4]。
集落ごとの祖先を表現したものと考えられているが、その目的についてはわかっていない[5]。
アイン・ガザルの像はほとんどがアンマンのヨルダン新国立博物館におさめられている。ほかにはパリのルーブル博物館に1体が収蔵されており、ルーヴル・アブダビにも一体(の双頭の像)が展示中である。


アイン・ガザルの像には全身像と半身像があり、後者には二つの頭をそなえたものもある。頭部の表現にはたいへんな手間がかかっており、大きく見開いた眼にビチューメンで虹彩の線が引かれている。像には男性、女性、子供それぞれの表現がみられ、女性は乳房を思わせる造作とわずかに大きな腹部からそれと認識することができる。男女の性的な特徴は強調されているわけではなく、生殖器をもつ像もないことから、それぞれ顔のつくりが細かく異なるだけといってもよい[6]。
アイン・ガザルの像は、ザルカ川の岸辺に生育するアシの束に、石灰石からできた水気を帯びた石膏をかたどってつくられている。石灰石は600℃から900℃で熱すると消石灰となる。これを水と混ぜ合わた漆喰の塊から、像がかたどられている。乾かして固められ、水にも強くなっている。像の頭部、トルソー(胴部)、脚は、それぞれにアシが束ねられ、漆喰で覆われている。虹彩はビチューメンで輪郭線が引かれ、頭には一種のウィッグ(かつら)がかぶせられている[7]。
どの像も比較的大きいが、まったく人間と同じ大きさではなく、最も背の高い像でも1mに満たない程度である。横からみるとアンバランスに思えるほど平板で、厚さにしておよそ10cmほどしかない。単独で立たせることが可能なつくりではなく、おそらくは周りを囲われたような場所の床に打ちつけ、正面からのみ鑑賞することを目的としたものだったのだろう[8][9]。製作過程を考えれば耐久性は高いものではない。まったくの手付かずの状態で埋められていることから、そもそもこの像は製作後展示されたことはなく、すぐに意図的に埋納されたという可能性も考えられる[6]。