アウディ・R8 (市販車)
From Wikipedia, the free encyclopedia
R8 (Audi R8) は、ドイツの自動車メーカーアウディが製造・販売していたクーペ型のスポーツカーである。ランボルギーニ・ガヤルド、ランボルギーニ・ウラカンとはメインフレームやエンジンブロックなどのベース部品を共有する兄弟車の関係にある。
初代 (2006年-2016年)
| アウディ・R8 | |
|---|---|
|
前期型 フロント | |
|
前期型 リア | |
|
後期型 フロント | |
| 概要 | |
| 製造国 |
|
| 販売期間 | 2006年 - 2016年 |
| ボディ | |
| ボディタイプ | 2ドア クーペ |
| 駆動方式 | ミッドシップ フルタイム4WD |
| パワートレイン | |
| エンジン |
4.2L V8 DOHC FSI直噴 420馬力/43.9kg・m 5.2FSI:5.2L V10 DOHC FSI直噴 525馬力 GT:5.2L V10 DOHC FSI直噴 560馬力 |
| 変速機 |
2007年07月-2013年02月 6速Rトロニック/6速MT 2013年03月- 7速Sトロニック/6速MT |
| サスペンション | |
| 前 | ダブルウィッシュボーン式 |
| 後 | ダブルウィッシュボーン式 |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,650mm |
| 全長 | 4,431mm |
| 全幅 | 1,907mm |
| 全高 | 1,249mm |
| 車両重量 | 1,565kg |
| その他 | |
| タイヤサイズ |
F:235/35ZR19 R:295/30ZR19 |
| ハンドルの位置 | 左/右 |
2003年のフランクフルトモーターショーで発表されたコンセプトカー「ル・マン クワトロ」をベースにしたスポーツカー。
ボディにはASF(アウディ・スペース・フレーム)を採用し、ボディのみで210 kgと軽量である。また、エンジンフレームの一部にASFとしては初めてマグネシウムを採用している。ボディはほとんど手作業で作られ、さらにX線でミクロン単位まで溶接部をチェックするなど、細部にわたってこだわっている。ランボルギーニ・ガヤルドはメインフレームやエンジンブロックなどのベース部品を共有する事実上の兄弟車である。
エンジンは4.2 L FSI 直噴 V8 DOHCを搭載。最高出力420 ps/7,800 rpmを発生する。またエンジン潤滑はドライサンプ方式で、エンジン搭載位置を下げることで低重心化に貢献している。
トランスミッションは6速Rトロニックを採用。これはメカニカルギアボックスと電動油圧クラッチを組み合わせたもので、ATモードとMTモードが選択できる。
サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンで、標準搭載のガス封入式ショックアブソーバーと、アウディ マグネティック ライドをオプションで選択可能。ショックアブソーバーに磁性体を含んだフルードを封入しており、磁力でフルードをコントロールすることで素早く繊細なサスペンション制御を可能にし、ダンピング特性が異なる「スポーツ」と「ノーマル」の基本モードを用意して、日常の走行からスポーツドライビングまで広くサポートする。
ドイツ・ネッカーズルムのネッカーズルム工場で1日20台ペースで生産される。
先に本国ドイツやヨーロッパで発売され、日本でも2007年7月から価格1,670万円で発売[1]。日本では当初、左ハンドル/4.2 L V8 FSI/6速Rトロニックの仕様のみが発売されたが、2009年2月17日より6速MT仕様を追加[2]。なお、R8の販売は日本国内のアウディ正規ディーラーの中でもごく一部の店舗の限定となっている。
2009年1月に開催されたデトロイトショー2009では、「5.2 FSI クワトロ」が発表された[3]。同モデルは最高出力525 ps/8,000 rpmを発生する高回転型5.2 L V10エンジンを搭載した他、フロントグリルのクローム処理やフロントエアインテークの大型化など、外観にも変更が施されている。価格は1,994万円で、同年4月より予約受付を開始[4]。
2010年10月6日に5.2 FSI クワトロをベースとしたオープンモデル「スパイダー 5.2 FSI クワトロ」が発売[5]。価格は2,194万円。
当初、R8の右ハンドル車はスパイダーのみだったが、2010年10月26日にクーペモデルの一部改良により、こちらも右ハンドル車が追加されたため、左右どちらのハンドルも選択できるようになった。
2012年3月には軽量化とエンジンチューンを施した「GT スパイダー」を全世界333台限定で発売。日本向けは10台。価格は3,064万円。
2013年3月、新型トランスミッションを搭載した2013年モデルを発表[6]。7速デュアル・クラッチ・トランスミッション「Sトロニック」を搭載し、0-100 km/hを3.6秒にまで縮めるという進化をもたらした。フェイスリフトも行われている。価格は4.2 L V8モデルが1,799万円、5.2 L V10モデルが2,119万円、5.2 L V10 スパイダーが2,339万円。
- コンセプトカーのルマンクワトロ
- インテリア
- V8エンジン
- V10エンジン
バリエーション
R8 LMS

市販車のR8をベースとしたFIA GT3クラスのレーシング仕様。レーシングカーのR8とは異なる。ニュルブルクリンク耐久シリーズや、2011年に日本のスーパー耐久 ST-Xシリーズに参戦[7]。また、SUPER GTのGT300クラスに2012年シーズンからゲイナーおよびaprが2012年モデル・LMSウルトラで、一ツ山レーシングがスーパー耐久やGTアジア、ILMCなどで使用していたLMSにアップデートキットを組み込み、2台体制で参戦した。
R8 e-tron クワトロ

R8をベースとした電気自動車。53 kWhの容量を持つリチウムイオンバッテリーが採用され、最高出力313 ps、最大トルク500 kgmを発生する。2012年後半の市販化を予定[8]し、10台が生産され社内テストに供されたが、バッテリーの進化が遅く十分な性能が発揮できなかったこともあり、市販されなかった。
R8 V8 Limited Edition
R8 V8をベースとした 2011年のルマン24時間耐久レースでアウディが達成した、10度目の優勝を記念した特別仕様車。英国限定100台。0-100 km/h加速は4.6秒で最高速度は約301 km/h[9]。
R8 GT

R8をベースとした全世界333台限定の特別仕様車。搭載される5.2 L V型10気筒エンジンの出力は560 ps(412 kW)にまで引き上げられ、車重は約100 kg軽量化された。Audi R8 GTの0-100 km/h加速は3.6秒、最高速度は320 km/h。また、エンジンはハンガリーのジュール工場において手作業で組み上げられる[10]。
R8 GT Spyder

R8 GTのコンバーチブル版。R8スパイダーをベースにした全世界333台限定(日本限定10台)の特別仕様車[11]。
R8 Exclusive Selection Edition
V8を搭載した車両が20台、V10を搭載した車両が30台の計50台で、2012年に発売された米国限定特別仕様車。なお、R8クーペをベースにしている[12]。
R8 China Edition
R8をベースとした中国限定80台の特別仕様車。マリブブルーを基調に、R8を特徴づけるサイドブレード部分を、スズカグレー(鈴鹿サーキットがモチーフ)で塗装したものと、スズカグレーを基調に、サイドブレード部分をマリブブルー仕上げとした2つの専用色が用意された。5.2 L V型10気筒エンジンに変更はされておらず、最大出力525ps、最大トルク54kgmを発生し、0-100km/h加速は3.9秒[13]。
R8 V10 Limited Edition
2011年の広州国際モーターショーで発表された、R8 V10をベースとした特別仕様車。中国限定で30台販売された。搭載されている5.2リッターV型10気筒エンジンに変更はされておらず、カーボンファイバーエアロパッケージが追加されている[14]。
R8 Carbon Edition
R8クーペ/スパイダーをベースとしたオーストラリア限定10台の特別仕様車。V8及びV10を搭載したモデルが用意された。チタン仕上げである19インチの5ツインスポークデザインホイールや、カーボンファイバー製パーツ、ブラックエクステリアパッケージが装備されている[15]。
R8 Competition
R8をベースとした米国限定60台の特別仕様車。R8 LMSからインスピレーションを受けたカーボンファイバー製パーツを装備している。搭載する5.2 L V型10気筒エンジンの最大出力は570psであり、0-96km/h加速は3.2秒で最高速度は320km/h[16]。
R8 LM
R8をベースとしたカナダ限定8台の特別仕様車。ルマン24時間耐久レースのオマージュとされている。搭載する5.2 L V型10気筒エンジンの最大出力は570ps[17]。
R8 LMX

R8をベースとしたルマン24時間耐久レースを冠し、レーザーハイビームを搭載した全世界99台限定(日本限定6台)の特別仕様車。搭載される5.2リッターV型10気筒エンジンの最高出力は570ps(419 kW)、最大トルク540Nm。0-100 km/h加速は3.4秒で、最高速度は320 km/h[18]。
2代目 (2016年-2023年)
| アウディ・R8 | |
|---|---|
|
R8 V10 | |
|
| |
|
R8 V10 plus スパイダー | |
| 概要 | |
| 製造国 |
|
| 販売期間 | 2016年3月-2023年 |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 2名 |
| ボディタイプ | 2ドア クーペ |
| エンジン位置 | ミッドシップ |
| 駆動方式 | フルタイム4WD |
| パワートレイン | |
| エンジン | 5.2L V型10気筒エンジン |
| 最高出力 |
R8 V10 548ps R8 V10 plus 619ps |
| 最大トルク |
R8 V10 55.1kg・m R8 V10 plus 57.1kg・m |
| 変速機 | 7速Sトロニック(DCT) |
| サスペンション | |
| 前 | ダブルウィッシュボーン式 |
| 後 | ダブルウィッシュボーン式 |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,650mm |
| 全長 | 4,425mm |
| 全幅 | 1,940mm |
| 全高 | 1,240mm |
| 車両重量 |
1,670kg(クーペ) 1,760kg(スパイダー) |
| その他 | |
2016年3月、フルモデルチェンジにより2代目となった「アウディR8クーペ」を発表した[19]。
エンジンは自然吸気V型10気筒、5.2 Lエンジンを搭載。前型に用意されていたV8エンジンは廃止されたが、アウディによると検討はされているとのこと。トランスミッションは、デュアルクラッチギアボックスの7段Sトロニック。これに電子制御油圧多板クラッチを用いたフルタイム4WDのクワトロが組み合わされる。
ボディ構造には引き続きASFを採用するが、旧型がアルミのみを用いていたのに対し、新型ではアルミとCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を組み合わせることで、フレーム単体重量を200 kgに抑えながらボディー剛性を40%向上している[19]。
ランボルギーニ・ウラカンはメインフレームやエンジンブロックなどのベース部品を共有する事実上の兄弟車である。
日本には最高出力540 psの「R8 V10」と、そのハイパワーバージョンにあたる最高出力610 psの「R8 V10 plus」が導入されている[20]。いずれもレブリミット8,700 rpmの高回転型自然吸気ユニットで、0-100 km/h加速はR8 V10が3.5秒、R8 V10 plusでは3.2秒と公表されている[19]。価格は「R8 V10」が24,560,000円、「R8 V10 plus」が29,060,000円。2017年7月上旬からオープンモデルの「スパイダー」も発売された。
アウディは、2019年4月17日に米国で開幕するニューヨークモーターショー2019において、改良型「R8」を初公開すると発表した[21]。エンジンは、引き続き自然吸気の直噴5.2 L V型10気筒ガソリンエンジンが、強化された上でミッドシップに搭載される。ベースグレードの「R8 V10クワトロ」では、最大出力が540 hpから570 hpに30 hp向上。最大トルクは55.1 kgmから56.1 kgmへ、1 kgm引き上げられた。0-100 km/h加速は、クーペが3.4秒、スパイダーは3.5秒。最高速は、クーペが324 km/h、スパイダーは322 km/hに到達する[21]。
2023年限りの生産終了の発表がされ、2022年10月4日に発表されたR8 GTが最後のモデルとなった[22]。
バリエーション
R8 LMS

ベース車両の2代目への移行に伴い、FIA GT3仕様のR8 LMSも2代目に移行した。レース仕様のV10エンジンは、430 kW (577 hp; 585 PS) の最高出力を発揮。GT3のレギュレーションにより、標準の四輪駆動システムを取り除き後輪駆動としている。重量はわずか1,225 kg (2,701 ポンド) になる[23]。
2015年のニュルブルクリンク24時間レースでのデビュー戦においてクラス優勝および総合優勝を遂げている。2019年には発展版であるEvoが投入され、2022年にはさらなる進化を遂げたEvoⅡが投入されたが[24]、翌2023年にはF1にリソースを集中させるためにSRO GT2/GT3/GT4/TCRのレーシングカー事業の大幅な縮小を発表[25]。2023年限りでファクトリー参戦を終了し、R8 LMSの生産も2024年初頭に終了することとなった。以後、既存のカスタマーチームへのサポートのみ継続される。
R8 e-tron クワトロ
2015年のジュネーブモーターショーにて発表された後、欧州で同年6月から顧客向けの受注が開始されたが、受注開始から1年以上の間に数十台しか売れておらず、全体で100台未満の販売台数で生産終了となった[26]。
R8 RWS
RWSは「Rear Wheel Series(後輪駆動シリーズ)」の略で、R8史上初にして現行アウディラインナップ唯一の後輪駆動車。クーペとカブリオレの合計で999台の限定生産となる[27][28]。
R8 V10 plus Neuburg Edition
R8をベースとしたオーストラリア限定10台の特別仕様車[29]。
外装には追加のカーボンファイバー製ボディキットが装備されている。内装ではノーマルのR8より多くのカーボンファイバー製のパーツが採用されており、キャビン全体に光沢カーボン調のインレイが施され、ドアシルトリムにはイルミネーション付きアルミインレイと、車両固有の製造番号が刻まれたアウディエクスクルーシブ専用インレイが組み合わされている。また、ナッパレザー張りのシートにはブラックアルカンタラのアクセントが施され、赤いダイヤモンドステッチが施されている。ブラックアルカンタラは後部壁面と荷物棚、フラットボトムステアリングホイール、シフトカバーにも続き、ここにも赤いステッチが施されている。なお、搭載されているエンジンに変更はない。
R8 Coupe V10 plus "selection 24h"
2009年以来、ドイツ国内および国際レースで323勝を記録する「アウディ R8 LMS」をオマージュした特別仕様車。限定数は24台で、それぞれに1から24までのシリアルナンバーが刻まれている。
テクニカルパッケージには、ダイナミックステアリング、アウディ・マグネティックライド(アダプティブダンパーコントロールシステム)、アウディ・レーザーライトが含まれる。
モータースポーツで活躍した「R8 LMS」を想起させるボディカラーは「スズカグレー」をベースとし、「ミュトスブラック」と「ミサノレッド」がハイライトとなるトリコロール仕上げとなっている。
エクステリアは、グロス仕上げのカーボンファイバー製フロントスポイラー、エクステリアミラーハウジング、サイドブレード、エンジンコンパートメントカバー、リアウィング、リアディフューザーが特徴である。サイドブレードには「R8 24h」ロゴが印される。その他、ブラックトリムが印象的なスポーツエキゾーストシステムのテールパイプ、グロスアンスラサイトブラックカラーとなる10スポークYデザインの20インチ鍛造アルミニウムホイールを装着している。
インテリアは、フルレザー仕上げ、ローターグレーカラーのトリム、アルカンタラ製ヘッドライニングが特徴である。イルミネーション付きドアシルトリムおよびエアベントとアウディ・バーチャルコックピットを囲むエクステンデッドインレーは、グロス仕上げのカーボンファイバー製である。エクステンデッドインレーには「R8 24h」ロゴが印される。
限定仕様の専用装備としては、路面上に「R8」ロゴを投影するドアのエントリーライトがある[30]。
R8 V10 Plus Exclusive Edition
アウディ車として初めてレーザー光線をダイナミック・フロント・ターンシグナルと組み合わせたモデル[31]。2016年、ロサンゼルスオートショーで発表。価格は229,200ドル。各ヘッドライトには、4つの高輝度レーザーダイオードで作動するレーザーモジュールが1つずつ組み込まれている。各モジュールは、これらのダイオードを束ねて450ナノメートルの青色レーザービームとして出力する。その後、蛍光体コンバーターが青色レーザービームを明るい白色光へと変換させる。
カーボンファイバーで強化され、特徴的なソーラーオレンジのハイライトが入ったクァンタムグレーのカラーで発表された。 各モデルには、チタニウム・ブラック・オプティック・エクステリア・パッケージ、ハイグロス・アンソラサイト仕上げの20″10スポーク・Yデザイン・スピン、特別なグロス・アンソラサイト・フロントグリルが装備される。また、カーボン製サイドブレードにはソーラーオレンジの縦ストライプが施され、レーシングシェルシートを引き立てている。
R8 Performance Parts Edition
R8をベースとした世界限定44台の特別仕様車。CFRPのみで製作されたエアロキットを装備し、約330km/hでは標準のR8より100kg以上多い250kgのダウンフォースを発生させるという。また、完全切削加工のホイールやチタン製バックプレートを採用したセラミックブレーキディスク等で軽量化やブレーキ性能の向上を図っている。インテリアには専用デザインのスポーツコンターステアリングを採用し、アルカンターラ製で12時位置に赤いマーカーを配する[32]。
R8 Decennium

2019年8月24日、アウディの市販モデルとして過去最高の最高出力620 psを発生するV10エンジンを搭載した新型「R8」を発表するとともに、鈴鹿サーキットで開催されている「鈴鹿10時間耐久レース」の会場でV10エンジン10周年記念限定モデル「R8 Decennium(デセニウム)」を公開した。世界222台の限定生産で、日本国内では10台のみが販売される予定(クーペモデルの左ハンドル仕様のみの設定)。価格は3,091万円[33]。
R8 Green Hell
世界限定50台の特別仕様車。2020年9月22日に発表された。「グリーンヘル」とは、ニュルブルクリンクの愛称である。ニュルブルクリンクが山間にある過酷なサーキットであることから、グリーンヘル(緑の地獄)と呼ばれている。アウディは、R8のモータースポーツ仕様であるR8 LMSで、ニュルブルクリンク24時間レースにおいて5回の総合優勝を達成している。これを祝して設定された。
R8 LMSをモチーフにした外装が特徴になる。エクステリアは、濃い緑の「ティオマングリーン」で塗装される。オプションで、イビスホワイト、デイトナグレー、ミトスブラックも選択できる。フロントフードやルーフなどには、R8 LMSを思わせるマットブラックのストライプが添えられる。「GREEN HELL R8」のグロスブラックのロゴがサイドブレードとフロントガラスに記される。マットブラックのスタイリングパッケージには、フロントブレード、サイドシル、ディフューザーに専用アクセントが追加され、サイドブレード、ミラーハウジング、リアウィングも同様の仕上げとなる。5ツインスポークデザインの20インチホイールもマットブラック塗装である。スポーク部分には、赤をアクセントに用いる。
インテリアには、軽量バケットシートが装備される。センターパネルはアルカンターラ仕上げ。アルカンターラは、ステアリングホイール、デジタルディスプレイのフード、ドアのアームレスト、ニーパッド、センターアームレストにも使用される。青緑色の「カイラッシュシダ」のステッチが付いている。インストルメントパネル、ドアハンドル、ドアレール、フロアマットにも、対照的な色のステッチが添えられる。フロアマットは「GREEN HELL R8」のロゴ入りである[34]。
R8 Coupé Japan final edition
アウディ ジャパンは2023年12月14日、フラグシップスポーツクーペ「R8」の日本における最終限定モデル「R8 クーペ Japan final edition(ジャパン ファイナル エディション)」を発売した。8台のみの限定モデルとなり、価格は3,508万円である。
ジャパン ファイナル エディションは日本のユーザーのために作られたといい、ボディカラーには上質で柔らかなアイビスホワイト マットを採用。これにハイパフォーマンスを暗示するセラミックブレーキのグロスレッドキャリパーを組み合わせ、日本古来の紅白の華やかさが演出されている。足下には、もう1つのテーマカラーである金に見立てたマットブロンズポリッシュトのアウディ・スポーツ製20インチ5エヴォスポークデザインのアルミホイールを装備。これらにより白・赤・金という日本の伝統に通じる3色を組み合わせ、日本マーケット専用の特別感ある限定車に仕上げたという[35]。
R8 Legende
R8をベースとしたラテンアメリカ限定8台の特別仕様車。外装については専用エアロキット、ニンバスグレーの塗装、ブラックとクリムゾンレッドのダイヤモンドステッチが施されたヴァルコナレザーのシートカバーがされている。内装については、天井の内張りがアルカンターラ製でダイヤモンドステッチが施されている。また、光沢のあるカーボン製ステップモール、12時位置にマークが入ったマルチファンクションステアリングホイール、カスタムサイドブレードが装備されている。搭載するエンジンの最大出力は610hp、最大トルクは700Nm。0-100km/h加速は3.1秒で最高速度は331km/h[36]。
R8 GT

最高出力620 psを発揮する5.2 L V型10気筒自然吸気を搭載、アウディブランド史上最もパワフルな後輪駆動モデルとなる。世界限定333台、すべての車両にシリアルナンバーが刻印される。2023年からディーラーでの販売がスタートし、価格は22万5000ユーロからとなっている。R8 クーペ V10 GT RWDは、333台がドイツ・ネッカーズルムのベーリンガーホフ工場において手作業で製造される[37]。
ワンオフモデル
The Audi R8 Star of Lucis
下述のKINGSGLAIVE FINAL FANTASY XVにも登場する実車が、約5,000万円で1台のみ販売された[38]。また、「The Audi R8 Star of Lucis」コンセプトブックのプレゼントキャンペーンが全世界30冊限定で2016年12月に実施された[39]。
その他
ナショナルジオグラフィックの「世界の巨大工場 - アウディ」によると、R8は1日20台が生産され、そのほとんどが熟練工により手作業で製造されているという。
マーベル・シネマティック・ユニバースにおいては一部作品においてトニー・スタークの愛車として登場しているが、2008年に公開された『アイアンマン』で初代クーペが登場した際には、制作者の予想以上に頑丈であったため、ラストシーンが一部変更になった。
TVゲームのグランツーリスモシリーズには、「R8 4.2 '07」がグランツーリスモ5から、「R8 LMS '15」がグランツーリスモSPORTから「R8 Coupé V10 plus '16」と「R8 LMS Evo '19」がグランツーリスモ7から収録されている[40]。