アーケードアーカイブス
ハムスターと日本一ソフトウェアによるアーケードゲームの復刻シリーズ
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略歴
- 2014年5月15日 - PlayStation 4向けに『アーケードアーカイブス』が配信開始[2]。
- 2016年10月27日 - PlayStation 4向けに『アケアカNEOGEO』が配信開始[7]。
- 2017年2月23日 - Xbox One向けに『アケアカNEOGEO』が配信開始[8]。
- 2017年3月3日 - Nintendo Switch向けに『アケアカNEOGEO』が配信開始[9]。
- 2017年9月27日 - Nintendo Switch向けに『アーケードアーカイブス』が配信開始[10]。
- 2017年12月15日 - Microsoft Windows向けに『アケアカNEOGEO』が配信開始[11]。
- 2021年11月30日 - iOSとAndroid向けに『アケアカNEOGEO』が配信開始[12]。配信元はSNK(新社)[12]。
- 2024年1月24日 - 『アーケードアーカイブス』のタイトル数が合計400タイトル(『アケアカNEOGEO』を含む)となる[13]。
- 2025年2月27日 - PlayStation 5とXbox Series X|S向けに『アケアカ2NEOGEO』が配信開始[14]。
- 2025年6月5日 - Nintendo Switch 2[15]、PlayStation 5[16]とXbox Series X|S[17]向けに『アーケードアーカイブス2』が配信開始[15][16][17]。
- 2026年5月28日 - Microsoft Windows向けに『アーケードアーカイブス2』が配信開始[18]。
概要
『アーケードアーカイブス』は、メーカーの枠を超えたアーケードゲームのアーカイブス化を目的として立ち上げられたプロジェクトである[1]。ハムスターが権利を保有するタイトルのほか、他社版権タイトルに関しても、コーエーテクモゲームスなどのゲームメーカーからの許諾を受けて復刻を行っている[1][10]。アーケードゲームをそのまま家で遊べるようにすることを理想とし、エミュレーション技術を用いた開発と有識者による検証を加えて、処理落ちなどを含めてゲームを忠実に再現することを目指している[1][10][19][20][21]。
本シリーズのタイトルはアーケードゲームを再現する内容に加えて、インターネットを利用したオンラインランキング機能や、回転などの画面調整機能、連射機能などの便利機能、デフォルトの難易度設定でスコアを競う「ハイスコアモード」や5分間のスコアを競う「キャラバンモード」が搭載されている[10][20][22][23][24]。またタイトルによっては、開発・販売時期や地域の違いにより仕様が異なる複数のバージョンが同時に収録されているほか、細かいゲーム挙動を設定可能な「こだわり設定」機能が搭載されていることもある[10][21]。
配信されるタイトルの選定に関しては開発側や権利元からの意見のほか、アーケードゲームを題材とした書籍なども参考に総合的な観点から決定されている[19]。プロジェクトの持続性も考慮し、移植される機会の多いメジャーな作品から、家庭用初移植となるマイナーなタイトルまでをバランスよく取り揃えることを目標としてラインナップが構成されている[19][25]。
2014年のプロジェクト開始当初はPlayStation 4を対象にシリーズが展開されていたが[1]、2017年からは『アーケードアーカイブス』、『アケアカNEOGEO』がNintendo Switch向けにも展開されている[10][26]。
『アケアカNEOGEO』に関しては、2017年からWindowsとXbox One向けにも展開されている[8][11]。また、2021年からはiOS、Android向けにも展開されている[12]。
また、2025年2月からはPlayStation 5、Xbox Series X|S向けに『アケアカNEOGEO』の上位版となる、オンライン対戦が可能な「ネットワークモード」[注 3]や、クリアまでの時間を競う「タイムアタックモード」[注 4]、巻き戻し機能などを追加実装し、可変リフレッシュレートにも対応した『アケアカ2NEOGEO』が展開されている[14]。2025年6月からはNintendo Switch 2[15]およびPlayStation 5[16]、Xbox Series X|S[17]向けに『アーケードアーカイブス』の上位版となる『アーケードアーカイブス2』が展開され、『アケアカ2NEOGEO』と同様の機能が実装されている[15][16]。また、2026年2月からは、家庭用ゲームの復刻を目的とした別シリーズとして『コンソールアーカイブス』が展開されている[28]。
配信間隔に関しては、2014年のプロジェクト開始当初は月に1、2本程度の不定期配信であったが、2017年3月以降は原則として毎週木曜日に配信されている[19][29][30][注 5]。
PlayStation 4でこれまで配信されたタイトルは、『ワンダーボーイ』を除く全タイトルがNintendo Switchでも配信開始されている[注 6]。2021年9月30日以降の新規配信タイトルに関しては、基本的に両機種で同時配信されている[注 7]。
開始経緯
ハムスターは『アーケードアーカイブス』以前にも同様の理念を持った『アーケードヒッツ』シリーズ[注 8]や、『オレたちゲーセン族』シリーズ、『バーチャルコンソールアーケード』シリーズ[注 9]において、アーケードゲームの移植作品の企画や販売を行っていた[1][19]。
しかし、PS2で展開していた『オレたちゲーセン族』シリーズは、再現性の低い低品質の移植によって購入したユーザーや権利元から強い不評を買い、また重大な契約違反が発覚したことによって商品の回収・廃盤とシリーズ自体を打ち切る事態に陥った[1][35]。また、ハムスターが過去に展開したアーケードゲームの復刻シリーズは総じて作品の供給が長く続けられずに志半ばで終わってしまったと、ハムスター社長の濱田倫はインタビューで振り返っている[1][19]。
『アーケードアーカイブス』ではその反省を踏まえて、定評のある開発会社に開発を委託し[注 10]、日本一ソフトウェアからの資金面などの支援を受けた上で、長期的にタイトルを供給することを目指してプロジェクトが開始している[1]。数値的な目標として、800タイトルの配信を掲げている[19][25]。
開発
『アーケードアーカイブス』の開発は、2017年9月7日配信の『ニンジャウォーリアーズ』まではゴッチテクノロジー[注 11][36]、それ以降に新規配信されたタイトルに関してはハムスターが担当している[10][21]。ハムスターが担当するタイトルについてはエミュレーションエンジンは札幌開発室[注 12]が担当し、UI部分やデバッグは東京本社が担当している[38]。なお、ナムコの「SYSTEM22」基板を使用したタイトルについては、バンダイナムコ研究所との共同開発となっている[38][注 13]。なお、『アケアカNEOGEO』に関してはNEOGEO専門のチームが開発している[要出典]。
また、ハムスターが開発に携わるタイトルでは、様々なルートを伝って元となる基板を確保し[注 14]、入手した基板に様々な角度からの解析を重ねることによって移植作業が進められている[10][21]。プレイ可能な状態まで作業が進行すると、ハムスター社内と社外に設けられた検証チームによる確認作業も並行して行われる[21][25]。社内の検証チームは画面表示や音周りの検証を、社外の検証チームは攻略パターンなどプレイ感覚に関する検証を主に行っている[21]。また、検証にあたっては原作の開発者やスコアラーなどの有識者を外部から招聘して、作業が進められている[38][40]。タイトルによっては1年以上の期間を掛け、開発スタッフとQAスタッフを合わせて、総勢50人以上の人員で開発されている[25]。
『アーケードアーカイブス』はアーケードゲームをそのまま再現することを基本方針としているため、ゲームバランスやゲーム性に強く影響するような改変は原則として行われない[21]。その一方で、発売当時と現代における倫理観や規範の変化、または権利関係などの理由から、そのままの状態では配信が困難な作品に関しては、該当する箇所に修正を施した上で配信されるものも存在する[19]。
その例としては以下のようなものが挙げられる。
- 点滅を抑える修正(光過敏性発作への対策) - (例:『沙羅曼蛇』など)
- 版権など権利上の理由と思われる変更 -(例:『ボンジャック』の版権曲[41]、『パックランド』の一部グラフィック[42][43]など)
- 版権に関係しないディストリビューターの社名表記などの削除[44][注 15]。
また、ゲーム進行やスコアに大きな影響を与えるバグに関しても場合によって修正されることもあるが、一部タイトルではバグの再現の有無を「こだわり設定」で選択可能となっている(例:『グラディウスIII -伝説から神話へ-』の突然死バグなど)[21]。
配信タイトル
本プロジェクトは原則として単品販売およびダウンロード販売のみで展開されているシリーズだが[3][4]、『アケアカNEOGEO セレクション』のようなオムニバスソフトへの収録、パッケージタイトルとして発売する事例もある[45]。また、『タイトーマイルストーン』シリーズの収録作品の一部[注 16]のように、パッケージのオムニバス作品へ先行で収録されたのち、『アーケードアーカイブス』にて配信する例も存在する。
参入メーカー
配信タイトル数
| 年 | アケアカ | NeoGeo | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2014年 | 18 | - | 18 |
| 2015年 | 16 | - | 16 |
| 2016年 | 13 | 5 | 18 |
| 2017年 | 9 | 54 | 63 |
| 2018年 | 15 | 41 | 56 |
| 2019年 | 29 | 8 | 37 |
| 2020年 | 41 | - | 41 |
| 2021年 | 47 | - | 47 |
| 2022年 | 49 | - | 49 |
| 2023年 | 51 | - | 51 |
| 2024年 | 52 | - | 52 |
| 2025年 | 52 | - | 52 |
| 合計 | 392 | 108 | 500 |
関連番組
2015年7月31日[47]からタイトル紹介を目的としたハムスターの公式番組『アーケードアーカイバー』が配信されている[20][注 17]。2024年4月時点においては、YouTubeのハムスター公式チャンネルにて、原則として新作タイトルの配信日当日の19時から生放送されている[48]。『アーケードアーカイバー』はゲーム芸人フジタによる新作タイトルのデモプレイコーナーを軸に構成されており[20]、プロレスラーの男色ディーノも番組にレギュラー出演している[49]。
また、番組開始当初は主に移植作品の実演を中心に構成されていたが、2021年以降は開発にまつわる証言や関連資料の紹介についても番組内容の一部として多く取り入れられるようになっている[38][40]。開発証言や関連資料を紹介する企画については版権元企業の協力も得ており、番組には版権元企業の担当者や原作の開発者がゲストとして出演することもある[38][40]。
2018年7月からは、YouTubeの「ファミ通TUBE」チャンネルとニコニコ生放送の「ファミ通チャンネル」において『俺たちのアケアカ』が配信されている[50]。2025年2月時点においては、基本的に隔週水曜日20時から生放送されており、ファミ通編集者の「ででお」とライターの「みさいル小野」が、最新タイトルのデモプレイを披露する内容となっている[51]。
2024年5月18日には二子玉川ライズホールにて10周年記念イベントが開催され、フリーアナウンサーの永井美奈子が司会進行を務めた[37]。
アーケードアーカイブスアワード
2024年5月18日にアーケードアーカイブス10周年を記念してアーケードアーカイブスが始まった2014年から各年ごとに優秀賞2作、大賞1作品を選出して表彰する賞を制定した[37]。
各賞は「各タイトルのダウンロード数」、「ファミ通.comで実施されたユーザーからの投票結果」、「アーケードアーカイブスシリーズへの貢献度」の3点を選考基準として審査・選考を経て選出される[37]。
2026年の第3回より、アーケードゲームの発展に寄与した人物を表彰する「特別功労賞」が新設された。
第1回
2024年5月18日発表[37]。2014年と2023年に発売されたタイトルが対象[37]。
2014年
2023年
第1回特別賞
| 賞名[37] | 受賞作品 | 原作の発売年 | 当時のブランド | 受賞理由 |
|---|---|---|---|---|
| 特別賞 | VS.スーパーマリオブラザーズ | 1986年 | 任天堂 | 配信総数が全タイトル中でNo.1 |
第2回
2025年5月24日に発表[52]。2015年と2024年に発売されたタイトルが対象[52]。
2015年
2024年
第2回特別賞
第3回
2026年5月23日に発表[53]。2016年と2025年に発売されたタイトルが対象[53]。
2016年
| 賞名[53] | 受賞作品 | 原作の発売年 | 当時のブランド |
|---|---|---|---|
| 大賞 | グラディウスII GOFERの野望 | 1988年 | コナミ |
| 優秀賞 | メタルスラッグ | 1996年 | ナスカ |
| 優秀賞 | ダライアス | 1986年 | タイトー |
2025年
第3回特別賞
| 賞名[53] | 受賞作品 | 原作の発売年 | 当時のブランド | 受賞理由 |
|---|---|---|---|---|
| 特別賞 | スペースインベーダー | 1978年 | タイトー | アーケードゲームの原典[53] |
第1回特別功労賞
関連項目
- Major Wave シリーズ
- オレたちゲーセン族 - 2005年から2007年までPlayStation 2でシリーズを展開。このシリーズでは19タイトルが発売され、後に全タイトルがアーケードアーカイブスで配信された。
- アプリアーカイブス - 2014年から2015年にかけて展開されていたハムスターのフィーチャーフォンのゲームアプリの復刻シリーズ。
- ゴッチテクノロジー - 一部タイトルの移植の開発を担当。
- ナムコミュージアム - 本プロジェクトに影響を与えたナムコのオムニバスゲーム。タイトーのアケアカ担当者である林幸人がナムコ在籍時に企画で携わっていた。収録タイトルの中にはアーケードアーカイブスでも配信されているタイトルも多数ある。
- ホリ - 家庭用ジョイスティック製品、リアルアーケードプロシリーズとファイティングスティックαを「アーケードアーカイブスシリーズ対応」と銘打って販売しており、ネット配信番組『アーケードアーカイバー』や『俺たちのアケアカ』でもゲームプレイに使用されている。