アトロメンチン

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アトロメンチン
2,5-Dihydroxy-3,6-bis(4-hydroxyphenyl)-1,4-benzoquinone
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
特性
化学式 C18H12O6
モル質量 324.28 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アトロメンチン(Atromentin)は、ハラタケ目イボタケ目キノコで見られる天然の化合物である。化学合成も可能である。ポリフェノールかつベンゾキノンである。

Omphalotus subilludensの培地、Hydnellum peckiiの抽出物等で見られる。生合成に関わる酵素はTapinella panuoidesで初めて同定された。そのうちの1つは、アトロメンチンシンテターゼと呼ばれている。

生理活性

アトロメンチンのin vitroでの多くの生理活性が研究されている。例えば抗菌活性を持ち、肺炎レンサ球菌脂質の生合成に必要なエノイル(アシル輸送タンパク質)レダクターゼ (NADH)を阻害する。平滑筋の刺激作用も見せる。また、ヒト白血病U937細胞アポトーシスを誘導する。抗凝固作用も持つ。

遺伝子、酵素

アトロメンチンは2分子の4-ヒドロキシフェニルピルビン酸(4-HPP)から非リボソームペプチドシンテターゼ様酵素(アトロメンチンシンテターゼ)によって合成される。4-HPPは、アミノトランスフェラーゼによる脱アミノにより合成される。これら2つの酵素の遺伝子は隣り合い、クラスターを形成している。これらの酵素は、大腸菌Tapinella panuoides由来のそれぞれの遺伝子(AtrA及びAtrD)を過剰発現させ、ホロ酵素を4-HPPとともに加温することでアトロメンチンの生成を確認し、同定された。その後、Suillus grevilleiでGreA、Paxillus involutusでInvA1-6の6つ、Serpula lacrymansでNPS3が同定された。さらに、機能未知のアルコールデヒドロゲナーゼ/オキシドレダクターゼの遺伝子が隣接して保存されている。ほとんどの場合、クラスター化した生合成遺伝子は、担子菌類オーソログである。23の異なるアトロメンチン産生担子菌で、アトロメンチンシンテターゼとアミノトランスフェラーゼの共通のプロモーターモチーフが共有されており、ほぼ全てがアルコールデヒドロゲナーゼを欠いており、アトロメンチンの生産に必要な2つの遺伝子を共通の転写因子によって共制御していることが示唆される。褐色腐朽を行わない外菌根で付加的なプロモーターのモチーフがアトロメンチン遺伝子の前に同定され、アトロメンチンの異なる遺伝子制御機構が示唆された。S. lacrymansのアトロメンチンシンテターゼとアミノトランスフェラーゼの遺伝子は、細菌とともに加温することで正の制御を受ける。

アミノ酸の非リボソームコード

アトロメンチンの生合成

同種の色素

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