アバルト・124スパイダー
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アバルト・124スパイダー(ABARTH 124 Spider)とは、フィアット・124スパイダーをチューンアップしてアバルトのブランドで販売された2ドアオープンカーである。
| アバルト・124スパイダー NF2EK型 | |
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フロント | |
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リア | |
| 概要 | |
| 製造国 |
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| 販売期間 | 2016年 - 2020年 |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 2名 |
| ボディタイプ | 2ドア コンバーチブル |
| エンジン位置 | フロントミッドシップ |
| 駆動方式 | 後輪駆動 |
| プラットフォーム | マツダ・Nプラットフォーム |
| パワートレイン | |
| エンジン | FIRE 1,368 cc 直列4気筒DOHC マルチエア 16バルブ インタークーラー付ターボ |
| 最高出力 | 125 kW (170 PS) / 5,500 rpm |
| 最大トルク | 250 N⋅m (25.5 kg⋅m) / 2,500 rpm |
| 変速機 | 6速MT・6速AT |
| サスペンション | |
| 前 | ダブルウィッシュボーン(スタビライザー付) |
| 後 | マルチリンク(スタビライザー付) |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,310 mm |
| 全長 | 4,060 mm |
| 全幅 | 1,740 mm |
| 全高 | 1,240 mm |
| 車両重量 |
1,130 kg (6速MT) 1,150 kg (6速AT) |
| その他 | |
| ベース車 | マツダ・ロードスター |
| 姉妹車 | フィアット・124スパイダー |
マツダとの技術協力協定に基づき、同社のND型ロードスターをベースとして作られていた。そのため、仕向け地に関わらず、全仕様が広島県のマツダ宇品第1(U1)工場で製造されていた。
日本向けはフィアット仕様が販売されず、アバルト仕様のみが販売された。日本政府(国土交通省)の自動車型式認証においては、マツダを製造事業者とする国産車として取り扱われる[注釈 1]。車台番号は他の国産車と異なり型式記号-製造番号ではなく、17桁の車両識別番号(VIN)となる。発売から4年間の日本の登録台数は2224台である[1]。
同車は「2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤー10ベストカー」を受賞した。これは、ベースとなるND型ロードスターが「2015-2016日本カー・オブ・ザ・イヤー」や「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したことが影響している。
概要
2013年1月、フィアットとマツダが提携に合意。当時は2015年からロードスターをベースとした後輪駆動の2シーターオープンカーをフィアット傘下であるアルファロメオ向けに供給するという内容であった。この提携の背景には、マツダ側は本社工場の生産効率を高め、フィアット側は商品力を高めてアルファロメオの世界販売台数を増やす目標があった[2]。
2015年11月18日、ロサンゼルスオートショー2015にて「124スパイダー」の名で世界初公開。基本骨格や基本インテリアをロードスターと共用するも、前後意匠を初代124スパイダーをオマージュした造形とし、外見の印象はロードスターと異なる。またエンジンはマツダ製1.5L SKYACTIV-G(直列4気筒DOHC16バルブ)に代わり、フィアット製1.4L マルチエア(直列4気筒SOHC16バルブ)を搭載。ただし、提携当初に予定されていたアルファロメオブランドではなく、フィアットブランドでの登場となった[3]。
2016年2月、ジュネーブモーターショー2016にて、アバルト版である「アバルト124スパイダー」を世界初公開。「124スパイダー」をさらにチューンし、ブレンボ製ブレーキ、ビルシュタイン製ダンパー、レコルト・モンツァのマフラー、トルクセンシング式LSDなど装備する[4]。
2020年にベースモデルのフィアット版と合わせて生産終了となる予定[5]。フィアットCEOのオリビエ・フランソワは、Autocarのインタビューで「124の市場は非常にニッチであるが、我々に取って有益なビジネスである。しかし、フィアットの将来において特に重要ではない」と語っており、ブランド路線を重視して124の生産終了を決定したとされている[6]。
ラリー仕様
FIA R-GTカテゴリーで公認された124のラリーバージョンが存在し、レッドゾーン6,500rpmで300PS(221 kW; 296 hp)の1.8Lターボエンジンを搭載している。
(ラリー仕様)
ND系ロードスターとの違い
同車は4代目ロードスターをベースとしているが、全体的に差別化されている。
日本国内仕様において4代目ロードスターの型式が「ND#RC」[注釈 2]となるのに対し、124スパイダーは「NF2EK」となる。CBA-NF2EK(MT車)、ABA-NF2EK(AT車)と分類される
- メカニズム
- LSDについて、ロードスターではマニュアル車にのみトルクセンシング式スーパーLSDを装備[注釈 3]するのに対し、124スパイダーではオートマチック車を含む全車にトルクセンシング式LSDを装備する。
- エクステリア

- ロードスターではフロントもリアも上下左右を大きく絞り込んでいるが、アバルト124スパイダーではフロントグリルや灯火類を大きめとし、押し出しの効いたデザインとなっている[7]。
- 全長は124スパイダーが139 mm長く、トランク容量も約8.5 L大きい。
- ロードスターのトランクオープナースイッチは、トランクリッドとリアバンパーが繋がったデザインになっているためバンパー下部にあるが、124スパイダーはバンパー上部にある。
- ロードスターの日本仕様はリアフォグランプを装備しない(オプションとしても設定されていない)のに対し、124スパイダーでは日本仕様にもリアフォグランプを装備する。また、リアフォグランプの装着位置はロードスター(リアフォグランプ非装備の地域[注釈 4]を除く)のリアバンパー下端にある後退灯位置[注釈 5]に対し、124スパイダーはリアバンパー下部中央となる。
- インテリア
- インテリアはほとんど同一だが、わずかな違いがある。
- ステアリングセンターのマツダCIの部分をアバルトのマークに変更し、ステアリング自体もステアリングのセンターを示すために上部中央のみ赤い革に変更されている。また、センターアームレスト表皮にサソリのマークも入る。ロードスターのS leather packageは合皮部分がアルカンターラになっている。
- スピードメーターはロードスターが200 km/hまで表示されているのに対し、124スパイダーは270 km/hまで表示されている。
- 124スパイダーではドア内側が使いやすい形状に変更され、シフトノブの形状も変更された。ただし、日本仕様におけるワイパースイッチとターンシグナルスイッチの位置は日本国内向けロードスターと同一である。
- ロードスターはAT車にのみ変速制御を切り替えるドライブセレクションスイッチをシフトレバー周辺に配置するのに対し、124スパイダーではMT車にも同位置に特性切り替えスイッチを装備する。ただし、124スパイダーはトランスミッションではなく、エンジンの制御を切り替えるSPORTモードスイッチとして動作する。
- カーナビゲーションシステム及びインフォテインメントシステム
- どちらもマツダコネクトを取り入れているが[注釈 6]、ロードスターは始動時にマツダのロゴが表示されるのに対し、124スパイダーでは始動時にアバルトのロゴが表示される。
- トランスミッション
- MTについて、ロードスターでは新規開発したFR用SKYACTTIV-MTによって軽量化を図っている。一方、124スパイダーは過給エンジンを用いる故のトルク対応や今後の発展性を鑑みて、トランスミッションベルハウジングを取り入れるなどしてより許容トルクの大きなNC系ロードスター用のトランスミッションを採用している。
- ATは、両車ともアイシンAW(現・アイシン)製6速電子制御AT(SKYACTIV-DRIVE)を用いるが、ディファレンシャルの最終減速比は異なる設定とされている。