アンセム
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アンセム(anthem)とは、次のような意味を持つ。
あるいは特定の集団のシンボルとしての賛歌、祝いの歌、祝曲。「国歌」(national anthem)[注 1]、「応援歌」(sports anthem、stadium anthem、arena anthem)など。
さらにアンセムにはイギリスの戴冠式に特化した器楽曲もある。
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの『O taste and see』は小規模作品だが、エリザベス2世の戴冠式に演奏された。
教会音楽のアンセム
教会音楽、とくにイングランド国教会の礼拝(サーヴィス)におけるアンセムはルブリカ(Rubric)の定めに従って、朝・夕両方の祈りで第3の特祷の後に行われる。歌詞は聖書や儀式文集から取られる。曲は一般に、賛美歌より凝っていて、変化に富んでいる。
イングランド国教会のアンセムは、会衆ではなく訓練を積んだ合唱隊のために作られる。カトリック教会およびルーテル教会のモテットと似ているが、基本的に歌詞は英語である。カトリックの「votive antiphon」すなわち聖母マリアなど聖人への祈祷に付属する歌の代用として発展した。エリザベス朝(1558年 - 1603年)には、ウィリアム・バード、トマス・タリスらがアンセムを作曲したが、「アンセム」という語の祈祷書[どれ?]初出は1662年であった。
多くのプロテスタント教会では、「アンセム」という語をあてて礼拝式で奏でたり歌う短い合唱曲をさす。聖公会の文脈では、アンセムとは英語の歌詞に曲をつけたものである。それらの由来を受け、「アンセム」という語は現在のように広義に使われるようになった。
音楽理論
初期のアンセムは、言葉がはっきり聞き取れるように、歌詞は単純でホモフォニーにする傾向があった。16世紀後期には、独唱パートと合唱パートが交互に歌われるヴァース・アンセムが登場し、王政復古期にはそれが主流になった。たとえば、ヘンリー・パーセルやジョン・ブロウといった作曲家たちは、チャペル・ロイヤルのために、管弦楽の伴奏付きのヴァース・アンセムを作曲した。
19世紀、サミュエル・セバスチャン・ウェズリー(Samuel Sebastian Wesley)は複数の楽章に広げたアンセムを作曲した。演奏時間は20分超であり、当時のオラトリオの影響を受けた。
19世紀後期には、チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォードが交響曲の技法を使って作曲し、より簡潔にかつ統一感をもたせた。それ以降、その手法で多くのアンセムが生まれ、プロの作曲家よりも、主にオルガニストが作曲を担当し、様式は保守的に偏りがちだった。
プロの作曲家にアンセムを委嘱する場合は、特別の行事のためであった。例としてエドワード・エルガーの管弦楽伴奏付き『主は偉大なり』(Great is the Lord)や『主に捧げよ』(Give unto the Lord)、ベンジャミン・ブリテンの『キリストによりて喜べ』(Rejoice in the Lamb)[注 2]がある。
国際機関の儀式に用いられるうち、北大西洋条約機構(NATO)の関連行事で演奏する器楽曲は1989年に作曲され[2]、歌詞はない。非公式に使われてきて2018年1月に正式採用される[要出典]。