イデユウシノシタ

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イデユウシノシタ(Symphurus thermophilus)はウシノシタの一種。西部太平洋に分布する。カレイ目として唯一熱水噴出孔のみに生息し、高濃度の硫黄や高温などに耐えることができる[1]。形態的には他のアズマガレイ属に類似し、熱水噴出孔への適応は比較的最近のことだと考えられる[2]

最初に観察されたのは1988年で、新種と認められるまではアズマガレイ(Symphurus orientalis)とされていた。種小名thermophilus古代ギリシャ語thermos(熱)、philos(好む)に由来し、熱水噴出孔に生息することに因んだものである[3]

西部太平洋に不連続に分布し、小笠原諸島付近の海形海山ニュージーランド北部、ケルマデック島弧Rumble 3マコーレー島南硫黄島付近の日光海山・中部沖縄トラフ南奄西海丘マリアナ島弧の第2春日海山大黒海山トンガ島弧Volcano-1 SeamountVolcano-2 Seamountで確認されている。他の熱水噴出孔にも生息する可能性がある[2][3]

硫黄塊の上の本種とユノハナガニ。日光海山で撮影。

深度239-733mの熱水噴出孔で見られるが、通常は300-400m。成魚・幼魚は同所に生息する。魚類には珍しく硫黄が豊富な場所を好み、垂直な硫黄の壁、凝固したばかりの硫黄の上などで観察される。187℃の溶融硫黄に浮かぶ硫黄の小塊に乗っていた例もある[2]

普通のカレイは細かい堆積物に埋まることを好むが、本種は礫底や岩の上を好む[2]。海形海山では19-22℃の水が湧き上がる粗い砂底に生息する。南奄西海丘では白い堆積物上に見られ、水温は周囲より5-10℃高い。第2春日海山では礫底やバイオフィルム上で見られる[3]

生息地での密度は非常に高く、熱水噴出孔性の脊椎動物としては最も多い。海形海山では多数の個体が積み重なる姿が観察されている。大黒海山では1m2あたり392個体の記録があり、これはカレイ類としては最も高い生息密度である[2]

形態

生態

出典

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