ウルの竪琴

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ウルの竪琴(ウルのたてごと、Lyres of Ur)またはウルのハープは、イラクウル王墓で1922年以降に断片的な状態で発掘された4つの弦楽器の総称である。これらはメソポタミア初期王朝時代III期(紀元前2550年〜2450年頃)にさかのぼるもので、現存する最古の弦楽器とされている[1] 。慎重に修復・再構築され、現在ではイラク、イギリスアメリカ合衆国の博物館に分蔵されている。

厳密には、発掘されたのは竪琴3台とハープ1台であるが、これらはすべて一般的に「ウルの竪琴」と呼ばれている。楽器の残骸は修復され、発掘に関与した博物館に分配された。中でも最も精巧な「黄金の竪琴」は、バグダッドイラク国立博物館に所蔵されている。ロンドン大英博物館には「女王の竪琴」と「銀の竪琴」が収蔵されており、フィラデルフィアペン博物館には「雄牛頭の竪琴」が所蔵されている。

黄金の竪琴(イラク・ウル王墓出土、イラク国立博物館所蔵)
女王の竪琴、銀の竪琴(イラク・ウル王墓出土、大英博物館所蔵)
ウルの軍旗(イラク・ウル王墓出土、大英博物館所蔵)における「平和の場面」。竪琴奏者の姿が描かれている。

1929年、イギリスの考古学者レオナード・ウーリーに率いられた、大英博物館とペンシルベニア大学考古人類学博物館の共同遠征隊は、ウル王墓の発掘中にこれらの楽器を発見した。彼らは古代メソポタミア(現在のイラク)に位置するウルで、3台の竪琴と1台のハープの破片を発掘した[2]。これらは4,500年以上前のもので、古代メソポタミアの初期王朝時代III期に属する[3][4]。竪琴に施された装飾は、当時のメソポタミアの宮廷芸術の優れた例である[5]

レオナード・ウーリーは、ウル王墓において10人の女性の骨格の中から竪琴を発掘した。中には、竪琴にもたれかかり、手がかつてが張られていた場所に置かれていたとされる骨格もあった[3]。ウーリーは、木製の枠の繊細な形状を保存するため、すぐに液体石膏を流し込んだ[6]。竪琴の木材は朽ちていたが、一部はなどの腐食しない素材で覆われていたため、回収することができた[7]

竪琴

竪琴は、弦を持つ弦楽器の一種で、胴体から突き出した腕(フレーム)を備えている。竪琴には「箱型」と「椀型」の2種類があり、その名の通り、箱型は箱状の胴体を、椀型は丸く湾曲した背面を持つ胴体を有する。ウルの竪琴は箱型に分類される。これらの楽器は直立した姿勢で演奏され、両手で弦をつま弾くことで音を出した[8]

発掘された際の配置から、これらの竪琴は埋葬儀礼において、歌の伴奏として使用されていたと考えられている。それぞれの竪琴には11本の弦が張られており、演奏中に反復される「ブンブン」というような響きを生み出す。奏者は、竪琴に施された装飾に示されたパターンを繰り返し演奏していたとされる。

四つの琴

展示

出典

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