エゾタンポポ

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エゾタンポポ
福島県阿武隈山地 2024年4月下旬
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : キキョウ類 Campanulids
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キクニガナ亜科 Cichorioideae
: タンポポ属 Taraxacum
: エゾタンポポ T. venustum
学名
Taraxacum venustum H.Koidz. (1933)[1]
シノニム
  • Taraxacum shinanense H.Koidz. (1933)[2]
  • Taraxacum hondoense auct. non Nakai ex H.Koidz. (1933)[3]
  • Taraxacum kuzakaiense Kitam. (1942)[4][5]
和名
エゾタンポポ(蝦夷蒲公英)[6][7]

エゾタンポポ(蝦夷蒲公英、学名:Taraxacum venustum)は、キク科タンポポ属多年草[6][7][5][8]

北日本の人里に多いタンポポ。頭花の径が4-6cmと大きい[5]

根生するはロゼット状になり、根出葉は倒披針形または広線形で、長さ15-30cm、幅2-4(-6)cmになり、先端は三角状、縁は全縁または羽状に浅裂から深裂する。裂片は多くは三角であるが、線形に切れ込んだり、不規則な歯牙状になるなど変異に富む。葉脈の中央脈は赤色を帯びることが多い[6][7][5][8]

花期は4-5月。花茎は直立し高さ10-20cmになり、中空、花茎上部に白色の軟毛が密生する。頭状花序は径4-6cmと大きく、花冠は舌状花冠のみで構成され、黄色、小花は100-200個、縁の小花は長さ1.5-2cmになる。総苞は緑色、総苞内片は1列で、花時に直立し長さ15-23mm、幅は狭く、狭披針形または線状披針形で、外面が黒みを帯びることがある。総苞外片は多列あり、総苞内片の半分の長さがあり、ふくらんで圧着し、最外片は幅が広く、卵形から広卵形で、縁に毛があり、ふつう先端に角条突起はないが瘤状になることがある。雄蕊は5個のが合着した集約雄蕊で、花粉の粒は大きさが不均一である。雌蕊は黄色。果実痩果で、紡錘形で長さ4-5mm、淡黄褐色になる。冠毛は長さ7.5-9.5mm、冠毛柄は冠毛より長い[6][7][5][8]

生殖方法、無融合生殖種

本種は、ふつう染色体数2n=24、32の3倍体、4倍体であり、ごくまれに2n=40の5倍体がある。これらの倍数体は、雌蕊だけで無性的に種子をつくる無融合生殖種である[5]。このため、前述のの形態の多様性のほか、総苞外片の形態が楕円形になり、角条突起があるものなど多様であり、これらは、過去には多くのに分類された経緯にある。しかし、現在では分子系統解析の結果により、多くのクローンを含む複合種とみなされている[5]

本種のほか、日本産のタンポポ属の中で、無融合生殖種であるものに、クモマタンポポ Taraxacum yesoalpinumミヤマタンポポ T. alpicolaシコタンタンポポ T. shikotanenseシロバナタンポポ T. albidumキビシロタンポポ T. hideoiモウコタンポポ T. mongolicumツクシタンポポ T. kiushianumクシバタンポポ T. pectinatum がある[5]

分布と生育環境

日本では、南千島、北海道、本州の東北地方関東地方中部地方に分布し、草地、田畑の畔、道ばた、雑木林にふつうに生え、山地の標高の高い場所にも生育する。世界では、カラフトに分布する[6]

名前の由来

和名エゾタンポポは「蝦夷蒲公英」の意[6][7]。北海道の旭川市産のものをタイプ標本として、植物学者の小泉秀雄 (1933)が新種記載し、和名も小泉がつけた[9]

種小名(種形容語)venustum は、「可愛いい」「可憐な」の意味[10]

保全状況評価

国(環境省)でのレッドデータブックレッドリストの選定はない。都道府県のレッドデータ、レッドリストの選定状況は、神奈川県が絶滅危惧IA類(CR)になっている[11]

ギャラリー

脚注

参考文献

外部リンク

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