エタ・ジェイムズ
アメリカの歌手 (1938-2012)
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生涯
1938年1月25日、カリフォルニア州ロサンゼルスにて、アフリカ系アメリカ人の母親のもとに生まれ、祖父母に育てられた。幼い頃からバプテスト教会に通い、ゴスペルの合唱団に所属していた。12歳の頃、母親とともにサンフランシスコ移住したエタは、間もなく友人の女性二人とボーカル・グループを結成。彼女が14歳のとき、このグループはバンドリーダーとして有名なジョニー・オーティスを彼のライヴの後ホテルの部屋へ訪ね、その場でオーディションを受ける。このとき歌ったのがハンク・バラード&ザ・ミッドナイターズの"Work With Me Annie"のアンサー・ソングという位置づけの"Roll With Me Henry"だった。オーティスはこの曲を気に入り、彼の口利きでエタはロサンゼルスのモダン・レコードと契約することとなった。
1954年、同レーベルでの初セッションでこの曲をレコーディングしたが、曲名は性的なものを連想させるという理由から、"The Wallflower"へと変更された。この曲は翌1955年にリリースされ、R&Bチャートのトップを記録する。モダンからは、この他"Good Rockin' Daddy"(同チャート6位)というヒットも生まれた。
1960年、チェス・レコードと契約。ここでは、レーベルが倒産する1976年までの長きに渡って在籍し、エタはキャリアの中で最大の成功を収めることとなった。初期は、同レーベル傘下のアーゴからレコードをリリースした。"At Last"(1961年)はR&Bチャート2位を記録するヒットとなり、彼女の代表曲のひとつとなった。この曲に象徴されるように、当時のエタはポップス色を売りにしていた感があるが、1964年のライヴ・アルバムRocks The Houseでは荒々しくブルースをシャウトする一面も見せている。また、このアーゴ時代には当時ムーングロウズのメンバーだったハーヴィー・フークワとのデュオでも"If I Can't Have You"などの楽曲を残した。
チェス中期になると、同じくレーベル傘下のカデットへ移り、マッスルショールズのフェイム・スタジオでレコーディングされた「Tell Mama」、「アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」などのソウル色のナンバーをリリースした。
チェスの倒産後は、MCA、ファンタジーなど複数のレーベルから作品を出し続けるものの、彼女のキャリアの中では印象が薄い。しかしながら、1988年のSeven Year Itchあたりから、再びじわじわと存在感を示すようになった。1992年 のThe Right Timeでは元アトランティック・レコードのプロデューサー、ジェリー・ウェクスラーを迎え、力強いR&Bサウンドを披露。一方、続くMystery Ladyでは一転ジャジーなムードでビリー・ホリデイのナンバーを歌うという懐の深さをみせた。同作では、グラミーのベスト・ジャズ・ボーカル賞を受賞、以後2003年、2004年にもブルース部門で受賞している[3]。1993年には、ロックの殿堂入りも果たした[4]。
順調に作品のリリースを重ねたエタだったが、キャリアの初期の段階から麻薬中毒と闘ってきたことは広く知られている。また90年代以降、極度な肥満にも悩まされた。自ら歩くこともままならない状態となり、ステージにも電動カートに乗って登場するようになった。2003年、エタは治療のため胃のバイパス手術を受け、90キロ以上の減量に成功した。
その後もBlues to the Bone(2004年)、All the Way(2006年)とアルバムをリリース。
2008年12月に全米で公開されたチェス・レコードを題材にした映画『キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語』では、エタ役をビヨンセが演じている。
引退〜死
ディスコグラフィー
- 2005年 『The Complete Modern and Kent Recordings』 (Ace)
- 1960年 『At Last!』 (Argo)
- 1961年 『The Second Time Around』 (Argo)
- 1962年 『Sings for Lovers』 (Argo)
- 1963年 『Top Ten』 (Argo)
- 1964年 『Rocks the House』 (Argo)
- 1965年 『The Queen of Soul』 (Argo)
- 1966年 『Call My Name』 (Cadet)
- 1968年 『Tell Mama』 (Cadet)
- 1970年 『Sings Funk』 (Cadet)
- 1971年 『Losers Weepers』 (Cadet)
- 1973年 『Etta James』 (Chess)
- 1974年 『Come a Little Closer』 (Chess)
- 1976年 『Etta Is Betta Than Evah』 (Chess)
- 1978年 『Deep In the Night』 (Warner Brothers)
- 1980年 『Changes』 (MCA)
- 1986年 『Blues in the Night, Vol.1: The Early Show』 (Fantasy) ※エディー・クリーンヘッド・ヴィンソンとの共演
- 1986年 『Late Show, Vol. 2: Live at Maria's Memory Lane Supper Club』 (Fantasy)※エディー・クリーンヘッド・ヴィンソンとの共演
- 1988年 『Seven Year Itch』 (Island)
- 1990年 『Stickin' to My Guns』 (Island)
- 1992年 『The Right Time』 (Elektra)
- 1994年 『Mystery Lady - Songs Of Billie Holiday』 (Private Music)(第37回グラミー賞(最優秀ジャズ・ボーカル・パフォーマンス))
- 1994年 『Live from San Francisco』 (On the Spot)
- 1995年 『Time After Time』 (Private Music)
- 1997年 『Love's Been Rough on Me』 (Private Music)
- 1998年 『Life, Love & the Blues』 (Private Music)
- 1998年 『12 Songs of Christmas』 (Private Music)
- 1999年 『The Heart of a Woman』 (Private Music)
- 2000年 『Matriarch of the Blues』 (Private Music)
- 2001年 『Blue Gardenia』 (Private Music)
- 2002年 『Burnin' Down the House: Live at the House of Blues』 (Private Music)
- 2003年 『Let's Roll』 (Private Music)
- 2004年 『Blues to the Bone』 (RCA Victor)
- 2006年 『All the Way』 (RCA Victor)
- 2011年 『The Dreamer』 (Verve Forecast)