オビテンスモドキ

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オビテンスモドキ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg
Status iucn3.1 LC.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: ベラ目 Labriformes
: ベラ科 Labridae
: オビテンスモドキ属
Novaculichthys Bleeker, 1862
: オビテンスモドキ N. taeniourus
学名
Novaculichthys taeniourus
(Lacépède, 1801)
英名
Rockmover wrasse

オビテンスモドキ (学名:Novaculichthys taeniourus) は、ベラ科に分類される魚類の一種。オビテンスモドキ属は本種のみが分類される単型属である。インド太平洋に広く分布し、岩礁サンゴ礁に生息する。成魚と幼魚で外見が大きく異なり、幼魚は海藻擬態している。

シノニム

1801年にフランス博物学者であるベルナール・ジェルマン・ド・ラセペードによって、Labrus taeniourus として記載され、タイプ産地はマダガスカルであった[2]。オビテンスモドキ属は1862年にオランダ魚類学者であるピーター・ブリーカーによって、オビテンスモドキのみを含む単型属として設立された[3]

属名は「カミソリの魚」を意味するが、現在はテンス属のシノニムとなった Novacula に由来していると考えられる。種小名は「帯のある尾」を意味し、尾鰭基部の白い帯に由来する[4]。carpet wrasse、dragon wrasse、bar-cheeked wrasse、olive-scribbled wrasse、reindeer wrasseと言った英名がある。

以下のシノニムが知られている[3][5]

    • Labrus taeniourus Lacépède, 1801
    • Hemipteronotus taeniourus (Lacépède, 1801)
    • Julis bifer Lay & E. T. Bennett, 1839
    • Novaculichthys bifer (Lay & E. T. Bennett, 1839)

分布

紅海および東アフリカから、東太平洋のガラパゴス諸島およびパナマまで、北は南日本およびハワイ諸島から、南はロード・ハウ島まで、インド太平洋熱帯および亜熱帯海域に広く分布する[1]日本国内では、八丈島小笠原諸島和歌山県串本町高知県柏島屋久島琉球列島尖閣諸島に分布する。幼魚のみの場合、神奈川県早川でも見られる。また、死滅回遊魚として、南日本のかなり広い地域の太平洋岸で見られる。国外では台湾東沙群島西沙諸島南沙諸島にも分布する[6]

形態

全長は通常20cm程度だが[7]、最大で30cmに達する[5]側線は不連続。臀鰭軟条背鰭軟条より長い[8]。背鰭は9棘12-13軟条から、臀鰭は3棘12-13軟条から成る[5]成魚は頭部が白色で、尾鰭基部には幅の広い白色横帯がある。成魚の雌は黒っぽく、体側は鱗列に対応した白色斑列があり、網目状を呈す。眼の後ろに斜め上方と下方に向かう2本ずつの放射状黒色線がある。成魚の雄は頭部に黒色線がなく、胸鰭基部に小さい黄色斑、その後方により大きい黒色斑がある。幼魚は全身が赤く、白い斑点が全身にある。背鰭の第1・2棘が顕著に長く赤褐色。背鰭、体側腹鰭にかけて紅色の横帯が3本入る。この横帯が紅藻によく似ているため、海藻の切れ端のような外観になる[8]。全身が緑色で、背鰭の第1・2棘が緑色、3本の横帯は濃い緑色の個体もいる。このような個体は緑藻に擬態していると思われる。

生態

岩礁サンゴ礁周辺の潮通しのよい転石砂底や砂礫底に生息する[6][7][8]縄張り意識が強く、つがいで泳ぎ回る。礫をひっくり返して底生動物を探索し、軟体動物棘皮動物甲殻類など、無脊椎動物を捕食する[5]。夜はサンゴ片を運んで寝床をつくり、その下に潜る[9]。英名の「Rockmover wrasse(石を動かすベラ)」は、この行動に由来する[8]。幼魚は頭を水底に向けてヒラヒラ漂うような、特徴のある泳ぎ方をする。これは海藻に擬態するためであると考えられている[6]卵生であり、繁殖期ごとに別のつがいと繁殖する[5]

人との関わり

食用として流通することは少なく、地元で消費される程度である。観賞魚として飼育されることもある[1]

ギャラリー

脚注

関連項目

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