オプザイル
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商材
NHKとダイヤモンド社、そして投資に関する著作のあるライターの高城泰が、オプザイルの商材を確認したところ、中身は「投資のタイミングや値動きを示唆する「シグナルツール」と呼ばれるもの[注 1]」だったという[5]。さらに続けて、「ツールの起動画面などから、アメリカのFX会社が顧客に無料で配布しているものに、機能を加えたものと見られ、それをいわば二次販売している」という分析がなされた[5]。加えて「金融取引のテクニックを説明する付属の文書は基本的なことばかりで、専門用語の誤記もあり、投資のプロではない人が書いた」ものではないかと分析がされている[5]。また、NHKが2016年9月20日に報じたところによると、このUSBツールのマニュアルや支援ソフトの通りに取引をしても利益が全くでないものであるという[3]。
さらにダイヤモンド社が、実際にオプザイルの被害にあった人物から借り受けたオプザイルの商材を確認したところ、商材はバイナリーオプション向けのUSBツールであった[1][6]。このUSBツールは2016年12月現在、AirおよびAxisの2種類があるが、いずれも内容面では大差がなく、主に販売ルートの違いで2種類に分かれていることが確認されている[6]。具体的な内容としては、ロシアのメタクオーツ・ソフトウェア社が開発した取引ツールで、米国のとある外国為替証拠金取引業者が口座開設者向けに無料で頒布しているメタトレーダーというものが組み込まれている[6]。本来このメタトレーダーは、通常はそれがメタトレーダー口座のある外国為替証拠金取引業者などを通じて頒布されているものであり、それを無許可で販売していることは、法律により保護された知的財産権等を侵害している可能性が高いとダイヤモンド社は主張している[6]。
勧誘対象とその手口
オプザイルは、「外国為替証拠金取引の中でもとりわけリスクが高い」とされるバイナリーオプション[3][7]で儲けを生むことをエサに[5]、主としてツイッター上で、投資未経験者の中から無作為に詐欺の対象者を選定し、いわゆる投資詐欺に当たるような勧誘を行っている[1][3][5]。比較的ITリテラシーが高いとされる若い世代が多数含まれているのが特徴である[2]。
勧誘の方法としては、まずツイッターやフェイスブックなどのSNSで、無作為に抽出した対象者をフォローし、その対象者に対して、毎月バイナリーオプションで数十万円から数百万円程度を稼いでいるふりをし、高級ホテルや飲食店での豪遊ぶりを見せつけながら、「人生を変えるには一歩踏み出そう」などと金融商品への投資を呼びかける[1][2][5][3]。それに対し対象者が、なぜそのような豪遊ができるのか疑問を持ったところで、対象者に対しバイナリーオプションで稼いだからであると、デモ取引画面など実際の取引画面ではない画面のキャプチャーなどを見せながら語る[1][5]。その結果、対象者が興味を持った段階で、対象者にバイナリーオプションのシグナルツールを30〜50万円ほどで売りつけるというのがオプザイルの勧誘手法と投資詐欺の流れである[1][5]。
さらに、対象者が実際にツールを購入した段階で、「1本売ったら10万円あげるから営業がんばってね」と対象者に告げる[6]。その対象者がまた、新たに詐欺的勧誘の対象者を選び勧誘を行うことを繰り返すねずみ講方式を取ることで、オプザイルは増殖していると見られている[6]。
国民生活センターによると、こうしたオプザイルによる詐欺的なUSB商材の販売に関する相談が2015年以降急増しており[3]、国民生活センターでは「バイナリーオプションという金融商品の知名度が上がってきたことに乗じて、情報商材を販売する者が出てきたのでは」[3]と指摘し、続けて「必ずもうかるという現実的にありえない言葉で誘う個人や業者には警戒してほしい」[3]と警鐘を鳴らしているとNHKでは報じている[3]。
オプザイルは「中心的な人物がいるようなしっかりした組織」[6]ではないため、明確な事務所などが存在するわけではない[6]。しかしながら、頻繁に勧誘を行っている地域は、名古屋を中心に静岡、仙台など、特定の地域に偏っていることが確認されている[6]。NHKの記者によると、地元のゆるやかなつながりのなかでこうした勧誘を行うのは、一般的にグループによる詐欺事件に多いパターンであるという[6]。