オランダの涙
From Wikipedia, the free encyclopedia
概要
17世紀にはヨーロッパのガラス工房でその存在が知られていた。英語では、Prince Rupert's Dropと呼ばれ、これは、1661年にイギリスで行われた実験に立ち会ったカンバーランド公ルパートにちなむ。このため日本語でもプリンス・ルパートの滴あるいはルパートの滴ともいう。
水中に落ちた溶融ガラスはオタマジャクシの尾が細長くなったような滴型に冷却される。溶融ガラスを冷水に落とすと、滴の内部が熱いまま外側が急速に冷却される。最終的にガラスの内部まで冷却される頃には既に固体化している外側部分が内側に向かって収縮している。この収縮で外側部には非常に大きな圧縮応力がかかり、核部分は引張応力の状態となる。これは強化ガラスと考え方は同じである。
オランダの涙は、頭部はハンマーによる打撃にも耐えられるが、尻尾部を折ると全体が爆発的に破砕するといった、非常に高い残留応力による特殊な性質を持つ。オランダの涙自体は粉々になるので破片で怪我をすることは無いが、破砕実験をガラス容器内で行うと、粉砕の破壊力により容器が破損し手を切る恐れがあるため、厚手のビニール袋の中で行う等安全に配慮すべきである。
