カシュカバル

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低温殺菌 伝統的にはしない
カシュカバル
原料 ウシヒツジヤギ
表皮 セミハード
低温殺菌 伝統的にはしない
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カシュカバルは、牛乳羊乳山羊乳、またはそれらの混合乳から作られるチーズの一種である[1]

トルコアルバニアブルガリアコソボ北マケドニアルーマニアセルビアなどでは、「カシュカバル」は黄色いチーズ全般(あるいはシレネ以外のチーズ)を指す語としても用いられる。ブルガリアの英語表記のメニューでは、カシュカバルは「イエローチーズ」、シレネは「ホワイトチーズ」または単に「チーズ」と訳される。

「カシュカバル」の語源は、イタリアカチョカヴァッロcaciocavallo)に由来すると考えられている。

別の説では、アルーマニア語caș(チーズ)に由来するというが、語尾のkavalの意味は不明である[2]

地域ごとの特徴

アルバニア

アルバニアのカシュカバル

アルバニアでは、カシュカバルは白チーズに次いで最も人気のあるチーズで、伝統的なアルバニアチーズと見なされ、副菜として広く用いられている。伝統的なレストランでは、メイン料理が出る前に揚げたまたは生のカシュカバルを無料で提供することもある。アルバニアのすべての乳製品メーカーが生産しており、主に牛乳または羊乳を使用するが、山羊乳を使う場合もある。

ブルガリア

真空パックのカシュカバル

ブルガリアでは、カシュカバル・ヴィトシャ(牛乳製)、カシュカバル・バルカン(羊乳製)、カシュカバル・プレスラフ(牛乳と羊乳の混合)などがある[1]

朝食用ペイストリーに多く使用され、kashkavalka というパイにはチーズが中と上に入っている。ピザなどにも使われ、princesaпринцеса、「プリンセス」)と呼ばれるカシュカバルやひき肉を載せたトーストが人気のスナックである。

ルーマニアおよびモルドバ

ルーマニアおよびモルドバでは、カシュカバル (cașcaval ) は羊乳牛乳から作られる中硬質チーズの総称である。代表的な品種には、dobrogea(羊乳)、penteleu(混合乳)、daliarucăr(牛乳)などがある。

共産主義時代には食糧難のため、家庭で cașcaval に似た押しチーズを自作する技法が普及し、スメタナ、バター、卵などを使用した[3]

代表的な料理には、cașcaval panemămăligă との組み合わせがある。

北マケドニア

熟成中のカシュカバル(北マケドニア)

牛乳製が主流だが、羊乳製や混合乳製のものも流通している。黄色いチーズ全般を指してカシュカバルと呼ぶことが多く、「チーズ(sir)」は主にフェタチーズなどの白チーズを意味する[要出典]

ロシア

ロシアでもカシュカバルは人気である[要出典]。バルカン諸国やイタリアから輸入されたもののほか、ロシア産のものも存在する[4]

セルビア

セルビアでは、カシュカバル (kačkavalj ) は伝統的に羊乳を用いた硬質チーズで、ピロト市の特産品として保護されている[5]。 牛乳と羊乳の混合品もあるが、これらは「ピロト産」とは認定されない。

YouTubeでは製造工程の動画も閲覧でき[6]、19世紀初頭にダルマチアイタリアからの職人がオスマン帝国領だったピロトに導入したとされる。サロニカイスタンブールにも流通していた。

レバント地域

シリアヨルダンイスラエルパレスチナレバノンなどでは、qashqawān は溶けやすいチーズとしてペイストリーに多用される。最も普及しているのはハンガリー製である[7]

イスラエルでは主に国内生産のものが消費されており、大手乳業(Tnuva:ギルアド、Tara Dairy:ノアム)や小規模生産者(Gad、Jacobs)が製造している[8]

トルコ

Kaşkaval seller in Istanbul in a 19th-century drawing

カシュカバル(オスマン語:penir-i kaskaval)は、オスマン帝国時代の祝宴料理で用いられたチーズの一種である[9]

エヴリヤ・チェレビの旅行記『セヤハトナーメ』には、17世紀のイスタンブールに400人のチーズ職人がいたと記されており、kaşkavalテレメチーズ などが生産されていたことが言及されている。また、チャタルジャでも生産されていた[10]

関連項目

脚注

参考文献

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